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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-09-06 【模範解答からの卒業】

「韓国なんて要らない」という記事が物議を醸している『週刊ポスト』、買ってきましたよ。この記事を載せたことで、何人かの著名人が週刊ポストあるいは発行元の小学館との絶縁宣言をしております。とりあえず、その記事を読まなければ始まらないと思いまして、読んでみたのでございます。

まぁ、タイトルは、いかにも読者の購買欲を駆り立てるような派手なタイトルですが、内容はいたって普通でございます。国交断絶すると何が起こるかを、理路整然と書き並べているだけ。韓国人は「怒りを抑制できない病気だ」という記事も、ソウル大学の教授の論文の受け売りでございます。

何人かの著名人が、これの「何に」腹を立てているのか、ぜ~んぜん分からないのでございます。韓国のマスコミは、もっと酷い反日記事を載せてるでしょ。韓国側は言いたい放題、でも日本のマスコミがちょっと辛辣なタイトルで煽ると、「ヘイト」だと騒ぎ立てる。そもそも、タイトルこそ過激ですが、、内容は全くヘイトのかけらも無い。トランプさんの人種差別発言の方が、よっぽどヘイトでございます。

絶縁宣言をした著名人ですけど、「絶縁」とか、実に大人げない、と言うか、低レベル。韓国で不買運動をしている連中と同じくらい、低レベルでございます。いやしくも物書きなら、どうして文章で反駁(はんばく)しない! 気に入らないから休むとか、あんたらは登校拒否の小学生か!

ちょっと前に、韓国で売れまくっている『反日種族主義』という書物を紹介いたしました。ソウル大学の教授陣が執筆し、韓国の嘘・日本側の正当性を指摘している異例の書物でございます。この書物のタイトルが、「反日民族」ではなく「反日”種族”」であることを、執筆者が説明しております。

「民族」という集合体の中には様々な価値観が融合しております。そのモヤモヤっとした全体を指して、民族と言うわけでございます。一方、「種族」というのはその一族全体が同じ価値観(コモンセンス)で縛られ、他の種族を認めようとしない。民族に比べてより原始的な集合体、それが種族なのでございます。

『反日種族主義』の執筆者は、韓国の国民性は、決して民族ではなく「種族」だと主張しております。自分の価値観が「善」であり絶対、他の価値観は「悪」であり断固拒否。価値観が融合する許容は全くございません。それゆえの、あのタイトルなのでございます。

ここで、日本人は衝撃的な事実を受け入れなければいけないのでございます。この「善」と「悪」でしか考えられない種族的な思考回路、これって日本人も全く同じなのです! そう、日本人も「種族」なのでございます。

例えば、震災直後の反原発運動。原発稼働の「か」でも言う人がいたら、それこそ悪魔の手先の様に言われ総攻撃を受けていた。ひとつの案として受け入れ妥協点を見つけるという建築的な思考は皆無。ただ、善と悪の極論しか出来ない。「極論」というの、日本では多いですよね。そう、日本人も他ならぬ「種族」だからでございます。

日本人の多くが、「我々は韓国人とは違う」と主張するはず。でも、多くの西洋人は、「日本人と韓国人は非常に似ている」と発言する人が多いのでございます。それ故、日韓のトラブルなんかは、欧米では誰も気にかけない犬も食わない低レベル同士のいざこざ、としか思われていないのでございます。

日本人が極論に走るのは、教育課程で「ディベート(討論)」の授業が皆無なのが原因だと思われるのでございます。教科書は常に「模範解答」を強要する。その模範解答から少しでも外れると、容赦なくバツが付けられる。そうやって日本人は、模範解答だけを追いかける単細胞種族として成長させられているのでございます。

模範解答を追いかける思考が、仲間はずれをイジメるという人間関係を作りだし、マスコミは全社が同じ内容を報道し、会社でも政治でも同調圧力で自由にものが言えない。あぁ、我々日本人は、韓国の「種族思想」を笑えないのでございます。これを、日本人はもっと自覚するべきなのでございます。

韓国が慰安婦や徴用工で74年前のことを蒸し返しているのは腹立たしいですよね。でも、ロシアから見れば、日本は同様に74年前の北方領土の話を蒸し返している。「これと韓国のとは話が違う」と思われる人も多いでしょう。しかしロシアから見れば、昔のことを蒸し返して未来を語らないという点では同じ事でございます。

表現の不自由展での脅迫とか、あれなんかも全く「種族」としての反応。どうして、脅す前に「語り合う」という事が出来ないのでしょう? 我々は韓国人を笑う前に、まず自分たちの種族根性を見直すべきでございます。

欧米人は、違う価値観に出会うと喜びになる。日本人は、同じ価値観でないと喜べない。その日本人の同族主義が日本の文化を育んできたことは紛れもない事実ではございます。が、しかし、今、外交で揉めているこの時期に、その同族主義の難をもう少し自覚するべき時に来たのかも知れません。

教育現場は、模範解答や校則縛りを捨てる勇気が必要。マスコミは、極論でもいいから様々な意見が飛び交うべき。日本人全体が、「模範解答から卒業」しようではありませんか。まずは、自分と考えの違う人がいても、腹を立てない。これですね。日本人が、種族から民族へ昇格するために。では、では。


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