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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-07-01 【大統領選挙へのパフォーマンスではあるけれど】

米軍を自由に動かせる人と、胸三寸でミサイルを撃てる人、その二人がツイッターでやり取りするというのは、衝撃的でございました。年齢の割にはネットを抜け目なく使うトランプさんと、若くして国家の代表となった金正恩との組み合わせだからこそ、実現したのでしょう。

ツイッターのやり取りの前後に、秘かに裏のルートで、ひと言、声かけが有ったかも知れませんね。ツイッターだけで実現するとは、あまりにも漫画的でございます。しかし、思いつきでこれだけの行動が出来てしまう大統領の権限には、憧れさえ感じてしまうのでございます。与野党のやり取りで思考停止している日本の政府や国会に比べたら、この実行力は羨ましいばかりでございます。

そこに加えて、トランプ、金正恩、このお二人がどちらも「ハッタリ番長」であることも大きいですよね。ハッタリで生き抜いてきた人同士ですから、お互いに相手の腹の中が読みやすい。「ここまではハッタリだから大丈夫、でもこの線を越えたらヤバイ」というのが分かるのでしょう。

一番面白かったのは、トランプさんが北朝鮮側に入った後、二人して韓国側に歩みを進めたところ。韓国側で見守っていたマスコミやシークレットサービスの一団が、大騒ぎして退くところが世界中に中継されたのでございます。トランプさん、金正恩、どちらも気さくすぎて大笑いでございます。

3年前にトランプさんが大統領当選したときはいったいどうなるかと思いましたが、今思えば、この時期にこのトランプさんで「丁度良かったな」と思っております。トランプさんって言うのは、人種差別とか移民とかアメリカが根深く持っていて隠してきた「本音」を、さらりと口にした人でございます。その本音の毒々しさ、それが金正恩の直情的な毒々しさとバランスが取れているのでしょう。

トランプさんの言で、チョイト気になる言葉が。「短距離ミサイルは気にしない」って、オイオイ、自分の国にさえ火の粉が飛んでこなければいいのかい(笑)。まぁ、トランプさんらしいのでございます。北朝鮮の非核化に関しても、トランプさんは内心、「自分の所に飛んでこなければどうでもいい」と思ってるかもね。

さて、この歴史的イベントの陰で、淋しい思いをしているのは韓国と日本。まぁ、韓国はとりあえず三者会議に入れてもらえそうなので、まずは面目が保たれたか。しかし、日本は完全に蚊帳の外にされましたねぇ。当然と言えば当然。今の日本の政府は、未来を語っておりませんから。

日本は、北朝鮮に対して相変わらず「拉致問題解決」の一点張り。金正恩にしてみれば、「親父のツケを子供に回されても」って思ってるでしょうねぇ。日本は解決することばかりを主張して、この先どうするかを語らない。金正恩にしてみれば「使ぇねぇ国だな」と思ってるかもね。

同様に、ロシアに対しては「北方領土返還」の一点張り。ロシアにしてみれば、「戦争のゴタゴタで起きたこと。いい加減、歴史を受け入れたら」と思ってるかも。これもやはり、「返還」だけが目的となっていて、日本は未来をなかなか語ろうとしない。

以前にも申し上げましたが、拉致問題も北方領土も、日本はその解決が「目的」となってしまっていて、妥協の余地も見えないし、その先の未来にも言及しない。目的ではなく「手段」、つまり政治的取引の「カード」にすべきなのですけどねぇ。「いいよ、○○は諦める、そのかわり...」という使い方でございます。過去の因縁をいつまでも引きずって相手に解決ばかりを求める日本の姿は、徴用工や慰安婦でグズグズ言い続ける韓国と何ら変わらないのでございます。

まぁ、しかし、日本の国会がくだらない揚げ足取りで思考停止しているのを見るに、特権と行動力を持ち合わせているアメリカ大統領を羨ましく思うばかりでございます。民主主義には「意思決定に時間が掛かる」というデメリットがございます。秒進分歩で目まぐるしく変化する昨今では、何かしら強権発動している国の方が、小回り良く動けるようにも思えてまいります。


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