店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
今、巷の書店では、「語彙(ごい)辞典」なるものが流行っているそうでございます。名前は様々で、「ことば選び辞典」とか「日本語使い分け辞典」とか「感情ことば選び辞典」とか、多種多様な物が出ているみたいでございます。
「カワイイ」「ウザイ」なんていうオールマイティな単語に頼り過ぎるあまり、ブログなどで文章を認(したた)める場合に自らの語彙力の無さを実感する人が多いらしいですよね。それで、このような辞書・辞典が注目を浴びているらしいのです。
でもね、この手の辞典、昔から「類義語辞典」として存在していたわけで、ワタクシなんかも、電子辞書が出るまでは、ブ厚い辞典と格闘しながら言葉を選んでおりました。電子辞書以降はかなり楽になりましたけど、今でもたまに棚から取り出してパラパラとめくると、思いがけない発見に出会ったりいたします。
これが、わが家の類義語辞典たち。左が講談社、右が角川でございます。よく見ると分かりますが、講談社の「類語大辞典」は左開きの横組み、角川の「類語新辞典」は右開きの縦組でございます。なぜか縦組の方が使いやすく、もっぱら角川の方ばかり使っていた覚えがございます。
どんな時に使うかと申しますと、まず、「ありきたりな単語を使いたくない」場合なんてのがございます。実は、先の文章で、わざと「認(したた)める」と書いた部分がございます。これは、単に「書く」を使うよりもシャレた感じになるでしょ。まぁ、あえて漢字表記にしましたが、読みやすさを考えたら「したためる」とひらがなで書いた方が親切でしょうね。
さらに、「同じ単語を二度使いたくない」なんて時にも類義語辞典は大活躍。冒頭の文章で、「様々」と「多種多様」という語が登場いたします。どちらも同じ意味。でも、同じ語を二回使うと文章がヤボったくなる。違う語に変える事で、スマートな文章になるのでございます。