店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
ワタクシ、コンパニオンの「不機嫌アピール」という行為に対して、しばしば注意を与えております。この不機嫌アピールというもの、いつのまにか「癖」にしてしまってますと、人気商売ではいろいろ苦労することになるのでございます。
当店の様な商売でこの不機嫌アピールが一番出やすいのは、一日の終わりでございますね。その日、あまり稼げなかったりすると、不機嫌なオーラをガシガシ出しながら帰っていったりする。多分、本当に不機嫌では無いはず。そういった空気を出さないと体裁が保てないのでしょうね。そして、それが癖になっているということでしょう。
ワタクシね、この不機嫌アピールというもの、「手首を切らない自傷行為」と思っております。自傷行為って、「私の今の辛さに気付いて!」という認証欲求の表れであって、本気で傷つけてるわけじゃない。不機嫌アピールも同様に、自分の認証欲求を満たすために「不機嫌」という表現を取っているだけなのでございます。
まぁ、こういった不機嫌アピールは街中に溢れかえっているわけでございますが、これを癖にしてたりいたしますと、人気商売では思わぬ苦戦を強いられたりするのでございます。そのカラクリを、紐解いていきましょう。
認証欲求というのは、「○○してほしい」という、ギブ&テイクでいうところの「テイク」の所作でございます。「これだけの事をしておけば、お客様は自分の事を認めてくれるだろう、認めて欲しい」というところでサービスを提供している。つまり、「もらう」ということが念頭の第一に置かれているのでございます。
ですけど、実はサービス業の根本は、「ギブ」なのでございます。そう、与える事。それも、「無償の愛」。いや、お金もらっているから決して「無償」ではないのですけど、精神的には無償の愛。その「まごころ」に惹かれて、人気を博して行くのでございます。
コンパニオンがお客様に対して「テイク」で接しているか? それとも「ギブ」で接しているか? その神髄を本能で最初から心得ている人もおります。また、「多分、一生気がつかないだろうな」と思える人もいれば、ある時突然気がつき「化ける(急に人気が出ること)」人もおります。