店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
「キャラ」と言うと聞こえはいいですが、要するに「演技しろ」ということでございます。お客様に対して演技とは、これまた聞き捨てならないと感じられる方もいらっしゃるでしょうね。まぁ、お茶でも飲みながら、落ちついて読んで下さいませ。
電話をするとき、日本で生活する女性のほとんどが、無意識に声を高くしているそうでございます。これは、小さく可愛らしい印象を相手に与えようとする意識が働いているからとか。ワタクシの母親も、やってましたねぇ、電話の時だけ。
ワタクシが言っている「演技」とは、この程度のこと。まずは、一番変えるのが容易な声からキャラ作りをするのが、定石でございます。声を変え、それに伴って、仕草とかも変わって行く。まぁ、その変化の根底には「可愛らしく見せたいという意識」が重要なのですけどね。
さて、冒頭で「苦戦する」と申し上げましたけど、この「キャラを作る」とか「演技」ということが、なかなか理解出来ない人が増えているのでございます。「自分のキャラなんて変えられるわけない」と思い込んでいるのでしょうねぇ。
そもそも人というものは、成長過程で様々な「顔」を持つようになるのでございます。親に対する顔、友人に対する顔、先輩(上司)に対する顔、後輩(部下)に対する顔。これはね、その時その時の状況で小さな演技をしているのに他ならないのでございます。
だから、人ってのはみんな、いろんな顔を持ちながら生活しているのですが、この「顔の使い分け」を面倒くさいと考える人が増えているのでございます。また不運なことに、最近はこの顔の使い分けが出来なくても、何とか生活できてしまう。礼儀作法とか言葉遣いとか、そういったものに対して寛容になって来ているからでございます。
要するに、素のままでずっと生きてきたので、いざ「変えろ」と言われても、変え方がわからない、変わる物だという認識がない、といったところで途方に暮れる。そして、「同じ事をやっているのに、どうして自分は...」と袋小路に入っていくのでございます。