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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-03-07 【成り上がり感、満載(笑)】

ゾゾタウンの前澤社長が、いろいろとヒンシュクを買っております。ひとつは、商品を定価で買う人をひどくバカにした発言で。またあるいは、ゾゾタウンでの割引をあまりにも強調したため、出店ブランドが出品を取り下げるという事例が出てきたことでございます。

この社長さん、言わなくてもいいのに「原価○○円のものを、定価で買うのはバカらしい」とはっきり言っちゃったのですよね。ゾゾタウンがいかに安いかってのを強調したかったのでしょうが、この人、ブランドの持つ「実利」と「イメージ」を理解してない様子でございます。

実利的には、ブランド商品ってのは原価ははるかに安い。原材料は合皮や単なる布だったりするわけですからね。でも、ブランドが売っているのは実利ではなく「イメージ」なのですよね。そこを前澤社長は理解していなかった。そして、そのイメージを定価で買っていく人の重要さも、全く分かっていないのでございます。

ブランドは、商品を定価で買ってくれる人がいるからこそ、デザイン、商品開発、宣伝に巨額を投じることが出来るのでございます。その投じられた巨額が、そのブランドの商品の付加イメージを創り出す。その付加イメージが保たれているからこそ、そのイメージを定価で買おうとする人がいる。ブランドは、このサイクルが壊れること(=ブランドイメージが下がる事)を極端に恐れるわけでございます。

このサイクルが分かっていたら、口が裂けても定価で購入する人の悪口は言えないはずなのですけどねぇ。ブランドが商品開発をしてくれるから、ゾゾタウンの様なところへ出品が出てくる。そして手数料が入ってくる。前澤社長の頭の中には、「安けりゃいいんだろ」という軽薄な経営思想しかなかった様でございます。

ブランドイメージというの、アップルなんかもガッチリ固めてますよねぇ。小売店の安売りに対して、実に厳格な態度を取る。独禁法スレスレというか、時々独禁法で訴えられてもいる。ハードとソフトを両方とも自社開発している唯一のメーカーですから、そりゃ高飛車にもなろうというものでございます。

最近、携帯電話の販売方法に政府から指導がございました。「実質○円」とか言って端末代と通信料をごっちゃに抱き合わせ商法してましたから、結局、あの携帯電話本体の「本当の定価」って分かんなくなっておりましたよね。それなんかも、日本のメーカーのブランドイメージをドンドン下げる原因になった気がいたします。

さて、ゾゾタウン、これからどうなるのでしょうか? こちらも、ちょっと目が離せないのでございます。な~んか、ライブドアなんかとイメージが重なるのですけどねぇ(意味深)。では、では。


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