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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-09-11 【デザインの妙】

街中のなにげない風景が、どうしても気になることがございます。まぁ、イチャモンなのですけどね。しばし、お付き合いを。

よくこんな標識がございますよね。歩行者と自転車が並んでいる図柄。「歩道を自転車が走ってもいい」という標識でございます。同じ自転車の図柄で、こんな標識もございます。

自転車の図柄に「禁止」を意味する斜線が描かれております。これは、「自転車を駐輪してはいけない」という標識。で、このふたつの標識、こんな風に並んで設置されていたりいたします。

さぁ~て、ワタクシが何をイチャモン付けるかと言いますと、このふたつの標識が、ちょっとデザイン的に惜しい。あともう少し工夫するだけで、もっと分かりやすい標識になったはずなのでございます。

まず最初の標識、歩道を自転車も走れますよという標識ですが、歩行者は人間のシルエットで描かれているのに、自転車にはその運転者が描かれていない。この自転車の絵柄は、走っている状態なのか駐輪中なのかが明示的ではないのでございますよね。何の事前情報もなければ、「歩道に駐輪可」という標識と判断することも出来るのでございます。

では、次の標識。この標識も、運転者は描かれていない。自転車が動いているのか止まっているのかが明示的ではないのでございます。まぁ、この標識には漢字で説明がありますが、漢字の読めない人が何の予備知識なしで見たら、「自転車通行禁止」の標識と判断する可能性もございます。

どうでしょう? 自転車の絵柄が、止まっているのか、走っているのか、それを明示的に描いていないことでこの二つの標識は意味がちょっと通じづらくなっております。では、どうするか?

最初の標識は、自転車の運転手も書き込むべきでございます。それで、歩行者と自転車が同じ歩道を通行している絵柄と意味がはっきりいたします。後の標識はどうしましょう? これは、自転車の横にガードレールでも書き込むか、自転車に鍵の絵を書き込むなんてことで分かりやすくなるでしょう。

こんな考え方をしますとね、自転車の絵に斜線を引いて漢字で説明するなんて標識、これはデザイン的には非常に低レベル。まず、絵を見ただけで、直感で本質的なことが伝わるべきなのでございます。そのためにどうするか? そこにデザインの妙があるのでございます。

まぁ、以前、日本の伝統的な温泉マークが海外の人には「温かい食事が乗ったお皿」に見えてしまうとかで、温泉マークを変更するしないで揉めたことがございます。予備知識のない人に絵柄だけでメッセージを伝えるというのはなかなか難しいこと。でも、ピッタリの絵柄が見つかったときには、それはデザインの大成功。さじ加減が難しいのでございます。

ということで、まぁ、ワタクシの独断と偏見でイチャモンを付けるコーナーでございました。エッ? そんなコーナー初めて聞いたって? はい、今、作りました。では、では。


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