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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-07-10 【母親とは、この件でよく喧嘩したなぁ】

昨日、「善と悪を同列に見る」「犯罪者をも尊重する」ということを申しました。これでふと思い出したのが、将棋の「持ち駒」のルール。日本の将棋は、相手から取った駒を自分の持ち駒として再利用出来るのでございます。こんな奇想天外なルールは、将棋だけだそうでございます。

世界二次大戦直後、GHQ が日本の将棋を廃止しようとした時の、有名な逸話がございます。「相手から取った駒を再利用とは、捕虜虐待だ」と GHQ が言えば、当時の将棋連盟代表の升田幸三棋士が、「捕虜を殺すチェスの方が、よほど虐待だ。捕虜の能力を尊重し、そのままの階級で復帰させる、これこそ適材適所であり真の民主主義である」というような言で論破したそうでございます。

捕虜を尊重するってのに似てるのですが、戦前の日本の植民地政策に同じような精神を感じるのですよね。欧米の「支配し、搾取する」を目的とした植民地政策とは違い、「インフラを整備し、教育を施す」といった共存共栄の精神なのですよね。将棋の持ち駒のルールと、イメージが重なるのでございます。

日本の共存共栄の植民地政策は、東南アジアのいくつかの国ではうまく機能したのでございます。あの辺りに親日の国が多いのも、日本統治時代に良い思いをしているからでございますよね。ところがですねぇ、こと韓国・中国に関しては、全く裏目に出ている。この理由は、何となく想像が出来るのでございます。

ワタクシの母親は昭和5年生まれでございます。当然、戦前の教育を受けております。で、幼少期にワタクシが感じたのは、母親は明らかに、韓国人・中国人を差別する教育を受けていたということでございます。教育を受けたのではなく、その様な空気の中で育ったのかもしれません。まぁ、でも、戦前のそういった風潮が、現在の日韓・日中の軋轢の原因のひとつになっている気がいたします。

何でしょうねぇ? ちょっと遠くの、言葉も全く違う、文化も全く違うという人達なら相手を尊重して共存共栄できたのに、文化がやや似てるすぐ近くの隣人には、見下し、支配しようとしてしまったのが戦前の日本の植民地政策でございます。なまじっか文化が近いので、日本の文化を押しつけよう、染めようとしたことが、逆に反感をかった可能性もございます。

今日は、重たい話になっちゃいましたね。こういった話題は、すごく言葉を選びながら、慎重に書いております。それでも、もし不愉快な気分になられた方がいらっしゃったなら、お詫び申し上げます。こういうのを学校の歴史の授業でやって欲しいのですけど、近代ってアッサリ片付けられちゃうのですよね。あぁ、もったいない。では、では。


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