店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
「ダッチワイフ」という語がございます。等身大人形の性具を指す語ですが、この語をこの意味で使うのは、どうやら日本だけの様でございます。直訳すると「オランダ人の妻」なのですが普通は「抱き枕」という意味だそうで、日本的なダッチワイフは「セックスドール」と言わないと通じないそうでございます。
そのセックスドールの中でも特に高級品のものを「ラブドール」と呼ぶそうでございます。これも和製英語かなと思いきや、海外でも使われている様子。ラブドールという語は、世界共通の様でございます。そのラブドールが主人公の作品がございます。
業田良家さんの漫画で、『空気人形』(2009年)という作品。ある日、ある男のもとで使われていたラブドールが、心を持ち、自分の意思で動けるようになってしまったという所から始まる作品でございます。雑誌でこの作品を始めて読んだ時は、不思議な感覚とともに、何とも言えない切ない気持ちになったものでございます。
この『空気人形』が、映画化されているのをつい最近知ったのでございます。レンタルビデオのサイトで偶然発見。早速借りてみて視聴。なかなかに幻想的な映画であると同時に、どこか耽美主義的な映像美が有り、原作の持つ切なさがさらにパワーアップしております。
映画を見終わって、エンドタイトルを眺めてまして、「監督 是枝裕和」の文字を見てビックリ! こんな映画も作っていたのですねぇ。改めて映画の資料を読み直すと、カンヌ映画祭で「ある視点部門」を受賞しております。