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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-05-23 【スッポン、正式名称、何?】

YouTube には生活の知恵みたいなものも多数転がっておりまして、今日も、チョイト助けられたのでございます。

自宅の台所のシンク、排水がちょっと遅め。で、流れていく時に、「ゲボックン、ゲボックン」と空気と水が入れ替わるような音。これは明らかに、排水のどこかが詰まりかけている印。多分、トラップと呼ばれる水が溜まる部分でしょう。日常生活に特に支障はございませんが、この音が嫌! 何とかしたいと思っておりました。

たまたま YouTube で、シンクの排水の詰まりを解消する方法を見つけたのでございます。まず、シンクに出来るだけ熱いお湯を張る。それも、ギリギリ目一杯まで。うちの給湯器ですと、75度が最高の設定。75度設定にしまして、蛇口のハンドルは高温へ目一杯切る。さぁ、お湯を溜めるのでございます。

おぉぅっと、その前に、お湯が流れていかないように排水にフタをしなければいけません。うちのシンク、フタが付いているような上等なシンクではございません。排水のゴミ受けカゴを外すと、「あの道具」が、ちょうどその直径にピッタリはまりそうな予感。ワタクシ、いそいそとその道具を持ってまいりました!

「スッポン」。正式な道具名は何て言うのでしょう? 吸盤に長い柄が付いた、排水の詰まりを直す、あの道具でございます。あれの吸盤の大きさ、それがシンクの排水口の大きさにさも似たり。恐る恐る挿入! ドンピシャ! とは行きませんでしたが、渋々ながらはまっていきます。まぁ、水圧を受け止めるわけですから、ちょっとくらい渋い方がよろしい。

しかし、なんですなぁ、台所のシンクにスッポンが刺さっている様、これは実にシュール。どうせスッポンを使っているのだから、このタイミングでスッポン、スッポンやっちゃえば良いのでは、なんてぇいう誘惑に駆られましたが、ガマン、ガマン。今日の目標は違うのでございます。

吸盤はいびつに曲がり、普段あまり縁の無い場所に突っ込まれているスッポン。しかもちょっと斜めってる。「えぇ、ボク、どうなるのぉ?」とスッポンの心の声が聞こえてきそうでございます 「アッハッハ、これから、お前には、熱湯風呂に入っていただくのだよ、アッハッハッハ」と小さく叫ぶワタクシ。「お前を蝋人形に...」と言いかけて、いや、「蝋だと溶けちゃうし」と自問自答をした後の叫びでございました。

さぁ、お湯、投入! これが、まぁ、何とも時間がかかる。ただひたすら、お湯の水面、いや、お湯だから湯面と言うのか? そんな語は有るの? え~と、広辞苑の、ゆ、ゆ、ゆめ、ゆめ...いや、辞書なんか引いてる場合じゃねぇ! いや、むしろ、辞書引いても余るくらいにシンクの前で待たされてる。ドボドボという音を聞きながら、ひたすら、お湯が溜まっていくのを待っていたのでございます。

さぁ、お湯がシンクギリギリまで来ましたよ。これは、さらに、シュールな情景。普段、シンクに水を目一杯溜めるという事はいたしません。75度のお湯がシンクにイッパイイッパイ。もうね、「シンクにイッパイイッパイ」って語を口ずさんだだけで、口元が緩むのでございます。え? だって、「シンクにイッパイイッパイ」って、何か呪文みたいで可笑しくね?

でも、栓をしたのがスッポンで良かった。75度のお湯ですから、もし柄が付いていなかったら、どうやって栓を抜く? 並々とお湯をたたえたシンクから、スッポンの柄が飛び出しております。ウ~ン、見ようによっては犬神家の一族に見えなくも無い。飛び出している柄に人形のボディだけ取り付けて「犬神家の一族ごっこ」でもやりたい気分でしたが、まぁ、それは次回のお楽しみに取っておきましょう。

スッポンの柄を持ち、グリグリとこじりながら、抜いていきます。お湯が跳ねないように、慎重に、慎重に...吸盤の回りにわずかに隙間が出来る。するとそこから、大きな水圧を受けた水が一気に下方へ流れ出ようとする。その水流を受けて、吸盤が再び下方へ強力に吸い込まれる。戻されるものかとさらに力を入れて引くワタクシ。ほんの数秒の引き抜き作業の刹那、その短い瞬間に、水圧と人間との熱きドラマが凝縮されていたのでございます。

栓を抜くと、一気にお湯が流れ落ちてまいります。溜めるのに30分程。でも抜けるのはアッというまでございます。「内側にこびり付いた油汚れども、この熱湯を浴びるがいい、そして、溶けていくがいい、下水管という奈落の底に落ちていくがいい」、ワタクシ、上向き顔で視線をシンクに落とし、右手を軽く拳に握り、喜悦の眉を開いていたのでございます。

YouTube に載っていたというのは、この方法。出来るだけ大量の、出来るだけ高温のお湯を、一気に流すという方法でございます。効果は、まぁ、それなりにございました。以前の「ゲボックン、ゲボックン」が無くなりましたからね。「パイプスルーとか使えば良いんじゃね?」とか言われそうですが、人間、既存の方法にあぐらをかいてはいけないのでございます。新しい手法に敢えて挑戦するファーストペンギンで有らねば! まぁ、そんなわけ分かんないことを口走りながら、今回は終わりましょうか。お粗末様でした。では、では。


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