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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-03-06 【ワタクシのオッパイは、ホルモンDカップ】

ホルモン療法は保険適用外、毎日新聞の記事でございます。ホルモン療法とは、性同一性障害の方、あるいはニューハーフや女装者の方、そういった人達が体を異性の形に近づけるために行う注射や服薬のことでございます。

厚生省は、このホルモン療法を「保険適用外」にするという方針だそうでございます。普通、性転換手術を考えている場合、ほとんどの人がホルモン療法をいたします。また、性転換手術は保険適用の方針が既に決まっております。

じゃぁ、ホルモン療法は自費でやって、手術だけ保険を使えばいいと思いがちですが、そうは問屋が卸さない。これだと混合診療になってしまうので、ホルモン療法も手術も、両方とも保険適用外、つまり自費になってしまうのでございます。

これでまた、性同一性障害を守る団体の方々が騒ぎそうですよね。ただ、ニューハーフ業界で長年飯を食っている人間としては、この「厚生省の判断やむなし」と思える理由があるのでございます。

心の性と体の性の不一致で悩んでいらっしゃる方、そういった人には性転換手術やホルモン療法は救いの神でございましょう。しかし、そこまで深刻じゃないけどホルモン療法だけやりたい、そういう人は非常に多いのでございます。ニューハーフの様に、商売的なポテンシャル向上のために行っている人もございますしね。

厚生省の正式なガイドラインに則さず、個人輸入で薬を購入したり、街のお医者さんでホルモン投与をしてもらう、そういった統計の数字に現れてこない人が多く存在し、この実状を厚生省も把握しているのでございましょう。

また、最近、「性別変更したけど、間違いだったから戻してくれ」という事件もございました。ホルモン療法がやり易くなれば、これと同様の事件が起こりやすくなるのではという懸念もございます。

厚生省としては、ホルモン療法を保険適用として解禁してしまうと、潜在的にホルモン療法を行っている相当数の人がなだれ込んでくる、と心配しているかも知れませんね。そして、その中には、必ずしも、心の性の問題で切迫している人達ばかりではない、ということも把握しているでしょうしね。

さらに厚生省は、性同一性障害に対して保険を適用出来る病院を、3~4ヶ所に絞り込んできております。これも、保険適用が無秩序に乱用されることを防ぐためだと思われます。逆に言いますと、簡単に保険適用にしちゃうと、それでボロ儲けしようとする病院が筍のように湧いてきちゃうからですよね。あぁ、世知辛いねぇ。

性同一性障害の方、そしてその人達を支援する団体の方、そういった人には厳しい厚生省の判断でございます。しかし、保険適用には、「乱用」「悪用」を誘発するという心配もあるのですよね。潜在的にホルモン療法を行っている人が非常に多いという状況の中では、厚生省の判断も仕方がないというところでしょうか。では、では。


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