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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-11-26 【今なら、とりわけ「忖度相撲」と呼ぶべきでしょうか?】

ちょうど2年前の九州場所、隠岐の海関は西の前頭二枚目という番付でございました。この場所、初日から黒星続き、中日(なかび)には負け越しが決まってしまうという調子の悪さ。悲痛な顔で迎えた九日目、琴奨菊を土俵際でかわして何とか白星。インタビューに答える隠岐の海関の目は赤く充血し、男泣きを飲み込みながら答えるその声は震えておりました。

そのインタビューを見た時からかなぁ、隠岐の海関のファンになっちゃったのは。結局、この2年前の九州場所では九日目から5連勝をし、五勝十敗で終えたのでございます。そして、今回の九州場所、隠岐の海関の成績は十一勝四敗。敢闘賞なのでございます。

ただ、最後の二日間の不甲斐なさを考えると、敢闘賞を貰っても心境は複雑でしょうねぇ。十四日目に負けた玉鷲は、隠岐の海関の天敵。なっかなか勝てない相手なのでございます。その相性の悪い相手が優勝の行方を決めるここ一番の十四日目に来てしまったのが、不運と言えば不運でしたね。でも、わずかな間とは言え「隠岐の海優勝」の夢を見させていただきました。ありがとうございます。

男泣きと言えば、安美錦関。勝てば勝ち越しで敢闘賞、負ければ無冠で負け越しという状態で迎えた千秋楽。千代翔馬から辛くも白星を取り、ギリギリ勝ち越しで終えた場所でございました。インタビューで、ボロボロと男泣きする安美錦関。敢闘賞がかかっていたことは、知らなかったそうでございます。それよりも、負けがこんだ後半戦、心がギリギリしたでしょうねぇ。

思い返せば、去年の5月に大怪我をし、この1年半の間、十両に落ちておりました。年齢も相撲界の最高年齢。怪我をしたときには、引退も考えたでしょうねぇ。ですので、今場所での幕内復帰、そして勝ち越し、感無量でございましょう。九州の相撲ファンも、安美錦関には人一倍の拍手を送っておりました。

さて、白鵬の優勝インタビューが、変、ヘンテコ。「場所中の水を差すようなことに、力士を代表して謝罪します」とのこと。てっきり、十一日目の判定不服フテクサレの件だと思いましたら、日馬富士の事だったのですね。いや、まぁ、謝罪するのはいいとして、その後の展開が、これまたヘンテコ。

「日馬富士と貴ノ岩を、再び土俵にウンヌン」という話、いや、それの決定権は、アナタには無いから。というか、生放送のインタビューで、それ、ぶっ込むの、爆弾過ぎるでしょ。思うところがあるのでしょうけど、トラブルメーカーだなぁ。それよりも、自分のフテクサレ、まず、絶対に謝罪しないといけないでしょ。

ただね、そのフテクサレの原因を作ったのは、今の立ち会いの厳しさ、そして曖昧さ。「合ってない」「手をついてない」ということで頻繁に止められる。けれど、上位陣の対戦では、明らかに手をついてないのにスルーされることも多い。いい感じで当たり合ったのになぜか行事が止めに入るという取り組みも、時々見うけられる。

判定基準が行司ごと・審判員ごとに揺れているのが、現状の立ち会いなのでございます。昔は「手つき」はあまり重要視されておりませんでしたら、昔の立ち会いも参考にして、ある程度の「ゆとり」のある立ち会いを目指して欲しいですねぇ。ゆとり教育ならぬ「ゆとり立ち会い」でございます。まぁ、ふてくされるというのは論外でございますけどね。

「バンザイ」は、微妙だなぁ。日本人だとあれで徴兵制を連想する人も多いはず。外国人だから、その感覚が薄いのでしょうか。それと、バンザイは「やって貰うこと」であって、自分から音頭を取ることではない。白鵬関、長く日本に在住し、日本語もペラペラですが、バンザイの持つ機微は、まだ理解してなさそうでございます。

機微というと、今、話題になっている「ガチンコ」という問題。ガチンコの反対語は「八百長」になるわけでございます。ただ、古くから八百長とは別に「人情相撲」なんて言葉もございます。落語の「佐野山」なんて話もございますので、古い言葉なのでしょう。人情相撲ってのは、八百長のような事前の打ち合わせはなく、片方が一方的に情をかけて負けてやる勝負のことでございます。

実際に江戸時代に人情相撲が有ったかどうかは分かりませんが、こういった美談は、日本人は大好き。こっそり、それっぽい星の譲りは有ったかも。ただ、その人情相撲の機微ってのは伝えられず、なし崩し的に「八百長」と発展したのでしょうか? それが問題になったのが、6年前の大騒ぎ。処分を受けた力士達は「江戸時代からやってるじゃん」と思ったかも知れませんよね。

今回の日馬富士の問題も、相撲協会は、あまりメディアに振り回されて欲しくないなぁ。問題が大きくなり長引いて喜ぶのはメディアだけ。と言うか、メディアも「引退、引退」って騒ぐんじゃねぇよ。ということで、長くなっちゃったので、この辺で失礼いたしましょうか。では、では。


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