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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-09-15 【「強か」、読める?】

長所:優しいところ
 短所:優しすぎるところ

これは、ワタクシが30代の頃に自分のプロフィールに書いていたものでございます。いやぁ、ちょいとキザ過ぎるかな。「優しい」というのは大切なこと。でも、優しすぎて情に流され、かえって自分が傷つくことも多かったのでございます。

「強か」

次は、漢字の問題。これはどう読むのでしょう? これはね、「したたか」と読むのでございます。辞書を引きますと、「強(したた)か」の他に「健(したた)か」という漢字もございます。「心が強(つよ)く、健(すこ)やか」なのが「したたか」ということなのでしょうか?

「痒いと痛いは同じ」

さぁ、どういう事でしょうかねぇ? 人間の肌には「痛点」という痛みを感じる器官が体中にございます。「痒み」も「痛み」も、その痛点への刺激に因るものなのでございます。刺激の程度が弱いと痒く、強いと痛くなるのでございます。

「愛と憎は同じ」

さぁ、哲学的な文が登場しましたよ。痒みと痛みが同じものだったように、愛情と憎しみも同じもの。程度が弱いと「愛情」となり、度を超すと「憎しみ」となるのでございます。何となく、イメージできますでしょうか。

で、ここでお話がループいたしますよ。冒頭のお話。「優しい」を「愛情」と例えますと、「優しすぎる」のは「憎しみ」に変わるわけでございます。おぉ、恐い、恐い。過ぎたるは、及ばざるがごとし。何事も、中庸(ちゅうよう)が大切。

中庸ってのは、「偏らないまん中」って意味。どうすれば、まん中でいられるかな? 沸き上がる衝動を抑え込んでまん中を保つには、「強(つよ)さ」が必要。そう、優しいというのは、度を超さないように自制できる強さの事なのでございます。

その強さが身についてまん中に立った時、人は「自分の足で立っている」という実感が湧くのでございます。地に足がつくと、物事を冷静に見る「目」が育ちます。その状態を、「健(すこ)やか」と申します。「したたかに生きる」というのは、「強い心を持ち、自分の足で立ち、穏やかな心でものを見られる」という生き方なのでございます。

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「したたか」って言うと、何か「ずるい」というイメージが有るかも知れませんが、ワタクシは、「自分がしたたかである」ことは、「他人への愛情」だと思っております。人を助けるとか、何かアドバイスするときには、まず、自分が地に足を付けていることが重要、そう考えるからでございます。

中庸という考え方、程々の愛情という考え方、これを念頭に置いておくと、時には、厳しい言葉を投げかけたり、あるいは、あえて放置したり、そんなことも相手への思いやりとして必要だと感じる事がございます。もちろん、心苦しいですよ。でも、その心苦しさを支えるのが、自分の「強さ」なのですよね。

「弱い自分の心を埋めたい」、そう考えるのは「恋」。「強い心で相手を支えたい」、そう考えるのが「愛」。愛ってのは、強さなのでございます。でも、度を超すと「憎」に変わってしまうということをお忘れなく。では、では。


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