店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
初対面の学生を集め、4人ひと組のグループを10個つくり、さらにそれを、AチームとBチームに分ける。Aチームには4人で協力して数学の問題を解いてもらう。そしてチーム内で、リーダーを決めてもらう。Bチームは問題は解かず、Aチームの様子の録画を見て、「誰が各グループのリーダーにふさわしいか」を決めてもらう。
ちょいと分かりにくい実験ですが、要は、4人ひと組のグループで、「自分たちでリーダーを決める」のと「客観的にリーダーを決めてもらう」場合の違いを実験したものでございます。そして、次の様な結果が出ております。
・A、Bともに、ほぼ同じ人物がリーダーとして選ばれている。
・必ずしも数学の能力の高い人が選ばれているわけではない。
・一番最初に発言した人が、リーダーとして選ばれている。
・リーダーの最初の提案が、94%の割合でグループの答えとして採用。
「言い出しっぺ」がリーダーになってしまうわけでございます。ただ、その言い出しっぺが、必ずしも能力が備わっているわけではないというのも、注目ポイント。そして、その言い出しっぺの提案が、かなり高い確率で盲信されてしまうという、ある意味、怖ろしい結果が。
「核禁止条約」に、相変わらず日本は参加しておりません。これには「核保有5大国」と言われる、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国も不参加。保有国の不参加は当然として、「被爆国の日本がどうして?」という声は、国内外から発せられております。
まぁ、いろいろ大人の事情があるのでしょうね。ひとつには「北大西洋条約機構(NATO)」という軍事同盟。これに加盟している関係で、カナダやドイツは核禁止条約には不参加。あと、「核拡散防止条約」なんてのもございまして、この条約では核保有5大国が特別扱い。そんなこんなございまして、核に関わりの強い国が軒並み、核禁止条約に不参加となっているみたいでございます。
そこで、冒頭の実験を思い出して下さいませ。ここで、日本が「言い出しっぺ」となるのは、非常にまずい。特に実験結果の2行目、「必ずしも能力の高い人が選ばれているわけではない」ということ。そう、国際的リーダー資質の弱い日本が、どうぞ、どうぞとばかりに前面に押し出されてしまうのは、困るのでございます。
つまり、「核禁止条約」には「平和を希求」なんていう甘い理想論で参加は出来ないのでございます。アメリカの核の傘の恩恵を受けている日本。その日本が、もし、言い出しっぺになったら、こりゃ広告塔の様に利用されてしまう可能性もある。核保有国(特にアメリカ)との対立にもなりかねない。そんなことを考えますと、そりゃ「不参加」は、致し方ないですよね。
人々は自信たっぷりな人を積極的に信頼し従おうとします。でも、その人が一番能力があるとは限りません。自信家を盲信して、本当に才能のある人を埋もれさせないように。