店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
今日は、オリンピックのお話。東京オリンピックが3年後に控えておりますが、国際オリンピック委員会(IOC)が、その次とそのその次のオリンピックまで開催都市を決めちゃおうというニュースが、本日舞い込んできました。
オリンピックを辞退する都市が増え、新たに手を挙げる都市もなく、危機感がつのったのでしょうねぇ。今、立候補してくれている都市も、いつ、手を下げるやもしれない。ですから、早めに契約だけ済ましましょうという気持ちなのでしょう、IOCは。
契約で、相手が急がせる場合ってのは、普通、ロクなもんじゃござんせん。わざと「他に買い手が現れた」とか言ったり、「時間が経つと、ますます事態は悪化する」なんて恐怖心を煽ったりするのは、怪しいのでございます。まぁ、IOCはそれくらい危機感があるのでしょう。
もうそろそろ、オリンピックの開催意義を考え直してもいいと思いますけどね。今や、世界中の出来事がほぼリアルタイムで見られる時代に、わざわざすべての選手が1カ所に集まるのも、どうかなぁと思うのでございます。
ジェット旅客機の到来で国際的な移動が楽になり、世界大会・世界選手権が頻繁に行われる。その結果、今や、世界記録とオリンピック記録のダブルスタンダードになっちゃってる。「プロ選手はオリンピックに出ません」という国まで現れる。オリンピックの価値が、だだ下がりしているのでございます。
あと、東京オリンピックでも揉めましたが、IOCの要求する会場の基準が大きすぎる。で、ここ近年の流行は「仮設」。基準を満たす会場は作るけど、閉幕後は一部を撤去、あるいは全撤去する計画で最初から設計するというもの。どこの都市も、建築費の膨張に困っているようでございます。
さらにややこしくしてるのは、放送権料。この権利を、開催都市が決まる前から放送局が獲得合戦をしている。そして、結構お高い料金。高いので、元が取れない。最初から赤字覚悟で放送権料を獲得するわけでございます。
開催都市も赤字覚悟、放送局も赤字覚悟、いったいどこに”うま味”あるんだというお話になっちゃうのですよね。それで、どの都市も立候補をためらうようになってしまった。立候補しても、激しい住民運動の末に辞退するなんて話もチラホラ。
今や、放送技術が進歩してますから、会場は最初から映像配信を前提にした設計にして、小さめの会場にした方がよろしいかと存じますです。バーチャル技術を使えば、実際に会場に居るような体験をすることも出来るのでございます。会場は小さくても、同時に、世界中の何十億という人がバーチャルリアリティで観戦するなんてことも可能なのでございます。
また、一都市という縛りも、難しくしてますよねぇ。選手村とか、ムチャクチャ規模が大きくなってしまい、やはり閉幕後の使い道に困ったりする。今や交通の便が良くなっているのですから、一都市に拘るというのも、ナンセンス。数都市に分散、あるいは数カ国で分散とかも許していった方がいいのでございます。
今や、各スポーツごとに世界大会や選手権が開催されております。アスリートは、一年中、世界中を飛びまくり、試合結果はリアルタイムで世界中に発信されます。人々の移動が少なかった時代、情報の伝達が限定的だった時代、そんなオリンピック黎明期には、オリンピックは有意義な催しだったかもしれません。しかし、今は、もうね、時代錯誤と言っても過言ではないかもでございます。