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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-04-19 【あの年齢で現役のイチローは、プロ中のプロ】

浅田真央さん、引退してアマチュアからプロへ転向するのではなんていう話もありますが、今日はそんな「プロ」と「アマチュア」のお話。と、ニューハーフのワタクシがこういうことを言い出しますと、プロニューハーフとアマチュア女装さんのお話かと思われるでしょうが、今日のお話はもっともっと範囲の大きなお話。全ての芸術やスポーツに通ずる普遍的なお話でございます。

プロとアマで、何が違うか? お金を貰っているかどうか? でもアマチュアの浅田真央さんには、多くのスポンサーがついておりましたよ。そういった、お金の話ではございません。今からワタクシがお話しするのは、「精神」の話。プロ精神とアマチュア精神の違いなのでございます。

音楽でもスポーツでも、練習をしていると、必ず自分の「得手不得手」というのが見えてまいります。得意なことと不得意なことでございますね。そして、その得手不得手というもの、人によってバラバラ。ある人にとって得意なことが、別の人にとってはひどく不得意だったりいたします。

で、この自分の得手不得手にどの様に取り組むか? その取り組み方で、プロとアマチュアの違いが出てくるのでございます。アマチュアの場合は、「得手」つまり得意な部分に力を注ぐ。得意なことをやるのは、単純に楽しいですからね。「得意な部分を延ばすことで、不得意な部分をカバーできる」と考えるのでございます。

一方、プロはどう考えるか? 得意なことは出来ているのだから、練習する必要はない。ということで、不得意な部分に力を注ぐことになるのでございます。自分の不得意を「潰していく」という作業でございますね。全体のバランスを重視しているのでございます。

試合とか舞台に臨む場合にも、プロとアマの違いは出てまいります。アマチュアは、常に全力。自分の限界に挑戦します。プロの場合は、全力を出しません。7~8割の力しか出さない。余力は、不測の事態が起きた時のための保険のようなものでございます。

何となく、イメージできたでしょうか? 自分の尖った部分で限界に挑戦するのがアマチュア。バランス良くまとめて、常に同じレベルをキープすることに注力するのがプロ。そう、プロとは「常に同じ事が出来ることを要求される」のでございます。

逆に言うと、アマチュアのやり方は、条件が上手くはまると非常にハイレベルなことが出来る場合もございますが、裏目に出ると、これまた全然ダメになってしまうという両極端になりやすいのでございます。

ワタクシは、音楽、演劇、アマチュア女装、プロニューハーフ、ホステス、風俗嬢と経験しております。その経験の中で、様々なアマチュアの人、プロの人とに出会った上での結論が、こんな感じでございますね。

さて、冒頭のフィギュアスケートのお話を少しいたしましょうか。常に挑戦し続けた浅田真央さんは、素晴らしいアマチュア精神の持ち主なのかもしれません。一方、キムヨナさんは、不得意を潰すことに専念し、突出した技術はありませんが、バランス良く常に安定したスケートを目指しておりました。プロっぽい考え方でございます。同じ時代に生まれたライバルですが、スケートに対する構え方は、全く違っていた感じがいたしますね。

今、音楽や演劇、スポーツなどの道で頑張っている人、あるいは、一般のお仕事やちょっとした人づきあいでとか、自分の立ち位置や心構えに悩まれた時には、こんなプロ・アマのお話を思い出していただければ、少しやお役に立つかもでございます。では、では。


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