店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
ワタクシはコラムの中で本を紹介する場合、必ずその本の実物を購入するようにしております。内容を引用するという責任上、それが執筆者への「礼儀」だと思っております。音楽に関しても同様で、やはり紹介する際には自分が購入していること前提でございます。今日は、こういったことに関係したお話。
JASRACという団体がございます。著作権を管理している団体でございますね。その団体が、音楽教室にまで使用料を請求するという話になりまして、いろいろニュースになっております。多くの音楽教室を持っているヤマハや河合楽器は、裁判も辞さないとの構え。そりゃそうですよね、音楽教室にしてみれば、寝耳に水でございますからねぇ。
今までスルーしていたことに急に課金するとなれば、課金される方は納得いかないですよね。音楽教室の形態が大きく変わったというわけではない。これは、JASRACの「思い付き」としか考えられない。で、そのちょっとした思い付きで何十億円ものお金が動くのだから、そう簡単に思いつかれては、回りはたまったもんじゃない。
スマホやPCからもテレビ視聴が可能になった時代に、もはや現状のNHK受信料のシステムというのは現実に即していないと言えます。音楽にも同じ事が言えまして、音楽を購入することも聴くこともすごく手軽になった時代に、旧態依然の著作権のシステムでは、何を課金の対象にするかという線引きが、非常に難しくなっているのでございます。
そこで、ちょっと余談を。最近、保育園を作ろうとすると、地域住民から反対されるという事が多くなっております。それに対して、「その子供達が、将来、あんたらの年金を払ってくれるんだぞ!」と反論した人がおります。
音楽教室の問題も似たようなものがありまして、その教室で学んでいる人達が、将来、音楽を作り出す人になるわけですよね。そして、その人達が作り出した楽曲が、著作権料を生み出す。JASRACは目先のお金に目がくらみ、長期的な展望を失ってないですかねぇ。
学校で「教材」として使う場合は、著作権というのはかなり緩くなっております。これは著作権法でそのように取り決められております。教材選びで教育の場が萎縮するというのは、良くないですよね。同様に、著作権問題で音楽教室が萎縮するということは、音楽産業全体の萎縮につながるという可能性もあるのでございます。