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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-01-28 【矢場とんのマスコットも雲竜型】

明治神宮での稀勢の里の土俵入り、ニュース映像で見ておりました。見ていて、思わず口から出てしまった言葉が、「矢場とん」。いやぁ、だめだ、もう、矢場とんにしか見えない。白鵬や日馬富士、あのおもしろ顔の鶴竜の土俵入りでさえ連想しなかったのに、なぜか稀勢の里で連想してしもうた。もうね、これから大相撲で稀勢の里を見る度に、顔がほころんでしまう自分が恐いのでございます。

矢場とんのマスコットと言えば、ブタさん。そのブタさんがらみで思い出されるある番組が、今、ジワジワと話題に上がってきております。先日もチラリと紹介いたしました、Eテレの『ねほりんぱほりん』という番組でございます。

この番組のサブタイトルが、「人形劇赤裸々トークショー」。基本的に「人形劇」なのでございます。ただ、出てくる人が、みんなヤバイ。ヤバそうじゃない人が出てきても、話す内容がヤバかったりする。ゲストの話を聞くのは、山里亮太とYOUさん。ゲストと聞き手の間で、非常に生々しいやり取りが行われるのですが、画面に映っているのは人形劇という体でございます。

聞き手の二人はモグラの人形。ゲストはブタさんの人形というのがお決まりの設定。このブタさんが、毎回、かわいい。さすが人形劇で歴史のあるNHK、人形の作り込みがハンパねぇ。リアルな会話と、それに同期する人形の動作。人形の扱いに関しても、さすがNHKと言わざるを得ない出来でございます。

ゲストは顔出しNGだけど、首から下がチラリと軽く紹介されたりはする。しかし、もちろん会話はゲストが特定されないように進められていく。興味深いのは、かなり突っ込んだきわどい会話が行われているのにも関わらず、画面が実にホンワカしていて緩和されるということでございます。

聞き手の二人も、自分たちが画面に映っていないということもありまして、きわどいダイレクトな質問がどんどん連発される。普通なら、すごく重たい重たい番組のはずなのですが、ブタさんの人形の威力というのは強力でございますねぇ。その重たさが緩和されております。ブタさんを選んだというスタッフのセンスも、秀逸でございますね。

さらに、この番組の評価できるところは「結論を出さない」こと。ゲストとの赤裸々な会話が有っても、「だからどうだ」とか「こうあるべき」といった主張は全く無い。これが実にいい。これこそが、ジャーナリズムのあるべき姿だと思うのでございます。

想像してみて下さいませ。ある立ち入り禁止の堤防で、禁止の柵を乗り越えて入っていき、釣りを楽しむ人達がいる。その人達にカメラとマイクを突きつける報道の人間がいる。想像できましたか? そして、その報道が、裁判官気取りで釣り人を追及する。「ここでは、釣りをしちゃいけないんですよ!」と。

判決を下すのは、ジャーナリズムの仕事ではございません。人間を、人間の心を伝えるのがジャーナリズムの仕事でございます。どうして上段の例の様な場合、「この堤防はそんなに魅力があるのですか?」と切り出さないのだろう。そうやって、相手の心に寄り添ってから本音を聞き出す。それがジャーナリズムのキモではないのですか?

本音を聞き出しても、やはりそれの是非を問うのは、ジャーナリズムの仕事ではない。是非の判断は受け取り手の仕事でございます。いかに掘り下げて真実や本音を引き出すか? そして、勇気を持って、その是非の判断を受け取り手に任せることが出来るか? ここにジャーナリズムの「良識」が有るのでございます。

この勇気が持てないから、ジャーナリストが自分で結論を言ってしまったり、判決を下してしまったりするのでしょうね。最近は芸能人のスキャンダルを暴露するのがジャーナリズムの仕事のような風潮がございます。実に、残念。雑誌の売り上げなども有るのでしょうが、どこか裁判官気取りのジャーナリズムもどきには、ワタクシはその良識を疑うのでございます。

話をNHKに戻しましょうか。最近のNHK、特にEテレは責めまくっております。『バリバラ』という障害者をテーマにした番組も、日テレの24時間テレビを思いっきり批判したりして、責めておりました。あの番組なんかも、人形劇の体にしたら面白そうだなんて思ったのですが、どんなもんでございましょう?

さぁて、明日のお昼ご飯は、矢場とんにでも行きましょうかねぇ。では、では。


・NHK Eテレ『ねほりんぱほりん』
  http://www4.nhk.or.jp/nehorin/

・矢場とん
  http://www.yabaton.com


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