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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-12-27 【保護しすぎても問題があるので、さじ加減が難しいところですけどね】

宅配便の会社が謝罪したりして、ちょっとした騒動になっております。配達員の方が、腹立ち紛れに荷物や荷台を投げている画像が、YouTubeに投稿されてしまったからでございます。フェイクではない本物の配達員と確認が取れたのでしょう、会社が正式に謝罪を行いました。

いやぁ、これは、あまり配達員を責められない。年末は忙しいでしょうからねぇ。しかも、今は宅配業者のドライバー不足で、かなりドライバーへの負担が大きくなってきているとのこと。我慢の限界を超えちゃったのでしょうねぇ。同情できる点は多いのですが、ウップンの晴らし方が、悪かったのでございます。

当店も、宅配便は本当によく利用いたします。特に、お中元・お歳暮の時期は、ねぎらいの言葉を必ず添えます。また、代引きは、必ずきっちりの料金を用意しておくようにしております。時間通りに来られなくて恐縮される配達員もいらっしゃいますが、どうせこちらは年中無休で深夜まで営業しているお店ですから、大らかに、大らかに、対応いたしております。

一時期、Amazonが「配送料無料」なんて無茶苦茶なことをやりました。これで、配送業者は、大混乱。小さな荷物が異常に多くなったそうでございます。また、小さな商店とかは、「今どき、配送料を取るのか!」とクレームを言われて困るということも、有ったそうでございます。

先日、ドミノピザでクリスマスに予約・発注が集中し、システムがダウン。その結果、店舗が阿鼻叫喚の大混乱に落ち入るという騒ぎがございました。普通は、繁忙期は価格を上げて需要と供給のバランスを取るのが常識。見通しが甘かったのと、新しいシステムに店員も本部も慣れていなかったというのが、原因のようでございます。

そう、つまり、繁忙期は特別価格を設けるべき。流通は、体で言えば「血管」のようなもの。今の日本経済は、この血管である流通に多くを依存しております。大雪でトラックが遅れたりすると、コンビニの棚がごっそり隙間だらけになるでしょ。それくらい依存している。流通がダウンすると、日本経済そのものが貧血を起こしてしまうのでございます。

これには、法律の改正が必要。繁忙期の特別価格なんてJRが普通にやっていることですから、難しいことではないと思いますけどねぇ。

あと、時間指定。これも、ドライバーの仕事を圧迫している。当店なんか、午後は深夜まで受け取り可能なので、時間指定は「午後〜深夜」で指定したいのですが、そういうのは出来ない。どの業者も時間指定が、「どれか1つ選択」という形になっている。

あの時間指定の選択欄を、「トグル」つまりどれか1つという形ではなく「チェックボックス」つまり複数選択可能な形にするというのは、どうでしょうか? そして、その時間指定が緩いほど料金を安くするのでございます。これも、価格設定による需要と供給のバランスでございます。

時間指定をすると送料が高くなるという店舗は、時々見受けられます。ただ、何かしらのガイドラインを設けなければ、多くの店舗がその料金設定を利用するというのは難しいですよね。同じ商品で、送料の高い店と安い店があれば、当然、安い店に客は流れてしまいますからね。

ワタクシが名古屋の中央卸売市場で働いていた若い頃、もう何十年も前のお話でございますが、当時の中央卸売市場には、まだ引き込み線の線路の跡が残っておりました。トラック輸送がメインになる前は、鉄道輸送がメイン。市場の構内まで鉄道が入り、貨車から直接、荷を下ろしていた時期が有ったそうでございます。

そして今や、全国的にトラック輸送が流通の命。今の日本は、大量生産、大量消費、大量廃棄、これを永遠に続けていかなくては死んでしまいます。そう、泳ぎ続けないと死んでしまうマグロのようなものなのでございます。それを支えているのは、トラック輸送。体で言えば血管である流通を、いや、流通のドライバーを、もう少し楽にさせる法律があっても、いいと思いますけどね。


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