店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
おやおや? どこかで聞いたようなお話ですねぇ。さっそく、解いてみましょうか。細くなったウエストサイズをw1、太っていた方のサイズをw2、ウエストの半径をr、求める薄くなった分をt、円周率をπと置きましょう。
という事で、求める値は5cmを円周率3.14で割って、ほぼ、1.6cm。皮下脂肪がたった1.6cm薄くなると、ウエストは10cm短くなるのでございます。さぁさぁ、お立ち会い、とくとご覧あれ。この方程式、半径のrが途中で消えてしまっております。と、いうことは、r つまり半径の大きさは関係ないということでございます。
ここで、固定観念を破る訓練でございます。rを極端に大きくしてみる。そう、地球のウエストで考えましょう。地球のウエストつまり赤道に、ピッタリの巨大なベルトを巡らしたと思いねぇ。このベルトを、地球から1m浮かせたい。さぁベルトは何メートル足せばいいでしょう?
ということで、足すベルトの長さは、約6.3m。えぇぇぇ! 地球規模のサイズのベルトを地面から1m浮かすのに、継ぎ足す長さは6.3mでいいの! 意外でございましょうが、数学的には間違いございません。と、まぁ、これは有名な問題でもありますから、ご存じの方もいらっしゃったでしょう。
固定観念を破ると言えば、こんな体験がございます。ワタクシが中学生の頃の理科だったか社会科だったかの授業でのお話。「日本から米国までの『断面図』を書き、富士山・日本海溝、アメリカ大陸を書き込め」という問題。先生は、富士山や日本海溝が地球規模ではほんの少しの出っ張りや窪みでしかないことを教えようとしていたのでございます。
多くの生徒が紙に横一線の直線を書き、富士山の出っ張りをちょっと大きめに書き込み、やはり日本海溝も大げさに書き込んだ横長の「断面図」を書いておりました。でもワタクシが書いた断面図だけ、教室の中で特異な形をしておりました。ワタクシは、半円状の断面図を書いたのでございます。
普通、地図帳に書いてある高低差を表す断面図は、横長の直線で書いてございます。地球の円弧を考慮しておりません。しかし、断面図って言われたら断面図でしょ。しかも、日本とアメリカと言われたら、そりゃほとんど地球の裏側。ワタクシには半円状の断面図しか思い浮かばなかったのでございます。
ただね、すごく残念だったのは、他の人の発表を見ていて、自分のだけが奇異で有ったことに気がつき、自分の番が回ってくるまでに消しゴムで消してしまって、「ありきたり」の断面図に書き換えてしまったこと。「断面図って言ったら、これだろ!」と自分ひとりが勇気を持って主張できなかったこと、今だに後悔しております。
まぁ、その奇異な断面図を書いているとき、先生もその奇異さに気づいておりました。そして、消してありきたりな断面図にしてしまったときの先生の残念そうな顔も、覚えております。「出る杭は打たれる」なんて語がございますが、他とは変わっている子、個性のある子、そういう子が肩身の狭い思いをするというのは、日本の教育の悪い一面だと思っております。
先日ね、こんなニュースがございました。小学校3年の算数の問題で、「3.9+5.1」を筆算で答えるという問題。その問題で、「9.0」という答えが減点になったというのがニュースとして取り上げられておりました。小学校的には「9」が正解だとのこと。でも、大人の世界では有効数字という概念が有りますので、実際には「9.0」とすべきシチュエーションも多いのは事実。