店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
「広島平和記念資料館(Hiroshima Peace Memorial Museum)」、これが、かつて「原爆資料館」とも呼ばれた施設の、現在の正式名称でございます。ここを訪れる外国人、特にアメリカ人の数が、今年急増しているとのこと。オバマ大統領の訪問や、ネットの口コミサイトの上位で紹介されているのが、一因だそうでございます。
気楽な気持ちで訪問して感銘を受ける外国人が多い中、あえて近づこうとしない外国人もおります。「原爆ドームを見ることは、アメリカが悪いことをしたと認めることだと思った」と答えるアメリカ人。戦争は、勝者にも敗者にも平等に、「葛藤」と「憂鬱」を与えるものなのでございます。
外国人がよく訪れるバーが、広島にあるそうです。外国人同士が広島の感想を語り合う中に、元気な日本人女性の常連客がおります。その女性、6才の時に広島で被爆したとのこと。体験談を披露するその女性に、外国人が問いかけます。「今では受け入れているように見えるけど、怒ったりしたことは無いのですか?」と。
「(広島が)素晴らしく復興して、夢を見ているような感じ、初めて会った人同士で、憎しみ合うのはやめましょうよ」、その女性はにこやかに答えておりました。かつて「数百年は草木が生えないだろう」と言われていた広島が、今現在、見事に復興しているその姿こそが平和の証しなのだと、気づかされるのでございます。
日本で英語教師をしているアメリカ人が、公園内の石碑に書かれている文字に気がつく。「安らかに眠って下さい 過ちは 繰り返しませぬから」。その教師は答える。「日本語は主語が省略されることが多くて、曖昧で面倒くさいけど、今日、これを見ると、あなたとか私とか区別を付けない曖昧さが素敵だ。明らかに『We』の意味ですよね」と。
平和記念資料館を訪れた後に、日本人ガイドに個人的に謝るアメリカ人もいるとのこと。ワタクシは思います。どうか、謝らないで。広島・長崎は、人類の貴重な遺産なのです。その遺産を憎しみや復讐のモニュメントにせず、世界平和を願う場所にしたというのは、日本の誇りなのです。そして、復興したその姿は、過ちから立ちなおれるという希望なのです。だから、どうか謝らないで。