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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-10-31 【根拠のない自信、それが有用なときもあります】

ちょいと前(10/12)に「自己効力感」のお話をいたしました。難しい話で、なかなか実感が持てなかった人もいらっしゃるのでは? そこで、最近のテレビドラマから、ドンピシャのセリフを見つけたのでございます。それが、これ。

「負ける気がいたしません」
  (『真田丸」から)
「私、失敗しませんから」   (『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』から)

どうでしょう、この自信満々の言葉。しかし、このセリフこそ、自己効力感そのものなのでございます。このようなドラマが人気を博すというのは、今、世の中に、自己効力感が求められているからではないでしょうかねぇ?

ここ最近というか数十年の傾向として、失敗を恐れている人が多いですからね。失敗を恐れるというのも、ある種の潔癖性でございます。「失敗するくらいなら、最初から挑まない方がいい」と、最初から失敗を想定して考えてしまう。う〜ん、ネガティブ、ネガティブ。しかし、このネガティブ思想が、今の日本に蔓延しているのでございます。

そういえば、男女とも、結婚願望のない人が増えております。これなども、「失恋という失敗・失望を経験するくらいなら、最初から恋愛しなければいい」という考え方なのでしょうか。人間の生殖本能よりも、見栄や外聞という精神活動の方が勝ってしまうというところに、現代人の心の闇を、深く感じるのでございます。

小さな頃から、小さな失敗をいくつもしておいた方がいいのでしょうね。どう転んでも、人生っていうのは、思春期のあたりで大きな挫折や失望を感じるように出来ているのでございます。それは、感受性が豊かになる時期だから。センサーの感度が上がれば、当然、その感度に比例して、喜びも悲しみも大きくなるのでございます。その紆余曲折の時期を無難にやり過ごすためにも、幼少期にいろいろな体験をさせておくべきでございます。

自己効力感のあるセリフ、ドラマの中のお話だけにしておくのは、もったいないですよ。あのドラマの主人公を「真似る」ような人がいっぱい出てくるといいのですけどね。ということで、ドラマのセリフがちょっと気になったもので、お話してみました。では、では。


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