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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-05-19 【平家の子孫が源氏の子孫を恨んだりしてませんよね。風化とは、そういうものです】

5/12(木)の書き込みで、「日本は原爆を落とした国をリスペクトする国」なんて書きました。「謝罪を求める声はほんの一握り」とも書きました。その件で、危惧していたことが起きてしまったのでございます。

被爆者の方々の団体が、オバマ大統領に謝罪を求める手紙を送るそうでございます。確かに、被爆された方々の長年の苦しみは、筆舌に尽くしがたいものだとは存じます。しかし、ここで謝罪を求めるのは、歴史的な前進にたいして水を差す愚行に他ならないのでございます。

日本が原爆投下への謝罪を求めれば、アメリカはパールハーバーを謝罪しろと言ってくるでしょう。どちらの国の言い分も正当であり、正義なのでございます。100の国があれば、100の歴史解釈があり、100の正義がある。それが戦争でございます。正義と正義の対立ですので、これは未来永劫、平行線なのは明白。アツレキを解消する方法はございません。1つあるとすれば、「時間」でございましょう。だからこそ、蒸し返してはいけないのでございます。

ワタクシが、長年、言い続けていることがございます。それは、

【事実は伝える。憎しみは伝えない】

ということ。史実の伝承は、枯らしてはなりません。しかし、憎しみを後世に伝えれば、永遠に答えの出ない問題を子孫に残すことになるのでございます。中東の国々は、何千年も前の出来事で、未だにいがみ合っておりますよね。憎しみを伝授すると、そういうことになるのでございます。

最近、アドラー心理学がちょっとしたブームになっております。アドラー心理学では、「叱ること」も「褒めること」もNGなのでございます。アドラー的には、叱ること・褒めること、そのどちらも「上から目線」の言葉だからだそうです。アドラー心理学が追及するのは「対等」。その対等を具現する言葉は「ありがとう」という感謝の言葉なのでございます。

話を戻しましょう。オバマ大統領の広島訪問に関して、「賞賛すること」も「非難すること」も出来ないとしたら、あと残っているのは感謝の言葉でございます。ここは単に、「オバマ大統領、広島に来てくれて『ありがとう』」とだけ、言えば良いのではないでしょうか。広島を見れば、核の恐ろしさも被爆者の積年の苦しみも伝わるはずでございます。謝罪にこだわらず、純粋な気持ちで広島を訪問してもらった方が、より、ヒロシマというものが伝わるのではないでしょうかねぇ?

まぁ、被爆者団体の方々も、振り上げた拳は、アメリカではなく「謝罪を要求しなかった日本政府」にでも落としておけばいいのではないですか。被爆による長年の苦しみはあるでしょうが、「未来へ進むためにあえて感情を風化させる」ということが、政治の世界では必要だったりいたします。俗に言う「棚上げ」というヤツですね。ワタクシも、夏休みの宿題を思いっきり棚上げしていたクチですが、オット、これは関係のない話でした。では、では。


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