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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2011-07-11 【現実を語らなければ理想は語れない(逆も可)】78.1kg

お店の掲示板が賑やかでございます。ある苦情に対しまして、「うちの子はみんな急ぎまくってます!(キッパリ)」なんて言い切っちゃったら、「うんにゃ、そうでねぇ子もおるんでねぇかい?」というレスやメールを頂きました。あるお客様から頂いた、こんなメールをご紹介いたしましょう。

-----(メールから引用)-----

現在掲示板にて問題になっている件に関してですが(中略)、既に退店した○○さんを指名した際にかなりの時短を体験しました。サービス自体はそれなりに満足しましたが、なんとなく時間がたつのが早い気がしました。お店を後にして時計を見ると15分位は短かった様です。しかし、お店に戻ってクレームを言う気力もなく、シィメイルでそんな体験をしたのも後にも先にも1度だけでしたので、ハズレを引いたかな?と諦めて帰宅しました。掲示板で薫さんが仰っているように、すぐにメール等でクレームを言えば良かったですね? 今更ですが、その他のコンパニオンの方は真摯なサービスをされていると思いますが、実際に手抜き?をしていた娘がいた事実をお伝えしたくメールした次第です。(後略)

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伏せ字になっている部分には、はっきりと、あるコンパニオンの名前が書いてありまして、ワタクシにも「当然」と思えるコンパニオンでございました。当店では、悪意のある時間短縮は重罪なのですが、風俗業界の中には、その時間短縮を“推奨”あるいは“強要”しているお店も、ほんの少しですが存在いたします。そのようなお店から移籍してきたりしますと、時間短縮を当たり前のこととして行動するかも知れません。時間短縮して「お店に貢献した」と思っているかも知れません。罪なことでございますよね。つくづく、環境というもの、特にデビューした時の環境というものは、重要だと思うのでございます。

また、こんなこともございます。キビキビと素早く動くとどうしても男っぽくなってしまうので、女っぽく振る舞うためにわざとゆっくり動こうと考えるコンパニオンがいるかも知れません。ゆっくりなりにもメリハリのある動きが出来ればいいのですが、不器用な子だったりすると、全部の動作がゆっくりになってしまう。お客様から見ると、「手際が悪く、わざとゆっくり時間を潰している」と見えるかも知れません。悲しいすれ違いでございます。

ちょっと、コンパニオンをかばい過ぎな考え方かもしれませんが、こんな悲しい誤解もあり得るのでございます。

ワタクシはコンパニオンを指導するにあたって、かなりズケズケと立ち入ったことを本人に言ったりします。コンパニオンからは、「干渉しすぎだ」と思われているでしょうが、とにかく「現実」をはっきりと突きつけることにしております。そして、その現実とは別に「理想」がどうあるべきか、これもはっきりと突きつけます。現実と理想の2点が定まると、そう、数学でいうところの「ベクトル」が決まるのでございます。現実(客観)と理想(主観)をよく認知することで、どちらに向かって歩き出せばいいのかが分かるのでございます。。

では、このベクトルが決まれば理想的な接客が出来るのかと言うと、そう簡単なものでもございません。理想への道は険しいのでございます。そこで、たとえ理想的な接客が出来ないまでも、理想へ向けるベクトルそのものに情熱を傾けなさいと指導しております。その情熱をお客様は、「誠意」「まごころ」「思いやり」として感じ取り、持ち帰るのだから、と言っております。たとえ不完全な接客になったとしても、“心”が伝わればお客様は納得して下さる、しかし、たとえやるべきことをやっていても、“心”がなければ、お客様は多分戻ってこないでしょう、そのようにも言っております。

接客というのは、突き詰めると修行僧の悟りのようなものになってしまうのでございます。コンパニオンは、皆、修行僧なのでございます。ですから至らない点もございましょう。そのような場合は、どうぞ気楽にクレームを入れて下さいませ。そのクレームが、修行僧にとって貴重な“恵み”になるのでございます(こんなこと書くと、「また、ママ、余計なこと書いて」ってコンパニオンに思われるかも知れませんね、エヘヘ)。


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