薫さんのひとりごと

きょうの夜は、熱田神宮で大きなたき火をやっているそうです。たき火に当たりたいなと思ったので、お店が終わったあと行くことにしました。行ってみると、大きなたき火のまわりでたくさんの人がたき火に当たっていました。みんな、いろいろな大きさの熊手を、たき火の中に放り投げていました。わたしも、たまたま大きな熊手を持っていたので、たき火の中に放り込んでみました。すると、たき火の中から熊手の神様が出てきたので、わたしはとってもびっくりしました。

熊手の神様は、「そなたの熊手は、この大きな熊手か、それともこちらの中くらいの熊手か？」と聞きました。わたしは、大きな熊手の方だと思ったので、「大きい方」と答えました。すると、熊手の神様はその大きな熊手を持って近づいてきました。神様が近づくと、なんだか、わたしが持ってきた熊手より、神様が持っている熊手の方が大きく見えてきました。

わたしは間違えたと思ったので、「あ、やっぱり中くらいの方だった」と言いました。すると熊手の神様の顔が、まるで仁王像のように、みるみる変わっていきました。わたしは、「なんか、まずいこと言っちゃったな」と思ったので、「あ、やっぱり大きい方」と言い直しました。そして、初穂料というのを払うと、熊手の神様は、またおだやかな顔にもどりました。わたしは、神様の顔がもどったので、とってもうれしかったです。

めでたし、めでたし。