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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2010-01-29 ワクワク、これだけで幸せ

ちょうど1週間前はワタクシの母親の命日でございました。ワタクシ、ちょっと考えがありまして、お墓も作っておりませんし、遺骨も拾っておりません(よい子は真似をしないように!)。ただ、母親の命日には、デパートでちょっと高級なお弁当を買ってきて仏前にお供えするのが、毎年の常となっております。本日もその恒例の行事を実行すべく、ちょいと時間をいただいて外出してまいりました。

天気も良かったのでテクテクと歩いて外へ。アネックス(2号店)に顔を出して様子を見、そのまま東新町のATMで支払いを済ませ、さぁ三越まで足を伸ばそうかなと思ったときでございます。あの付近を歩くとすぐ分かるのですが、うなぎ屋さんが実に美味しそうな香りを漂わせているのでございます。そこで、ワタクシ、ふと思ったのでございますよね。

三越で何千円もするお弁当を毎年買っているけど、あれって、確かに食材はいいけど、味が地味だし、大して量もないし...なんて考えておりましたら、かつて母親と一緒に大須のうなぎ屋へ行ったときの光景が思い出されたのでございます。きびすを返しまして、いざうなぎ屋へ。ひつまぶし弁当とおだしのパックと、あと母親が好きだった“う巻き”を買って、いそいそと自分の部屋へ向かったのでございます。

なんでしょうねぇ。三越の高級弁当をお供えしていたときには感じなかった、妙にワクワクした想いがわき上がってくるのでございます。もうね、気分は新婚直後の帰宅を急ぐサラリーマンのようなものでございます(いやワタクシ、“新婚”も“サラリーマン”も経験ないですけどね)。きっと、母親とうなぎを食べた思い出がそうさせたのでしょうか、イソイソと家路を急ぎ、お供えしてお線香を上げ、お経を読んで、一段落でございます。

これは、ワタクシのちょっとしたエピソードでございますが、人を愛するってことは、この「ワクワク」、この「ワクワク」だけでもう必要十分条件ではないかと思うのでございます。家で待っている人に早く会いたい。このお土産を早くあの人に渡してあげたい。たった、それだけの気持ちで必要十分なんじゃないでしょうか。そういえば、小さな子供の頃ってのは、家に帰るのが楽しみでしょうがなかったですよね。家というものが、自分を温かく迎えてくれるすばらしい場所だった。みなさんも、そんな自然と家路を急ぐような体験って、なかったでしょうか。

さて、本日見たテレビ番組で(テレビの話題が多くて申し訳ないです)、30代から60代の社会人のストレスの原因は、男性の1位から3位が「仕事」「上司」「同僚」、女性の場合が1位から「配偶者」「子供」「仕事」ということだそうでございます。男性の場合は一日の多くを職場で過ごしますので、まぁ妥当な結果なのでしょうが、女性のストレスの大きな原因が配偶者と子供というのは、なんだか悲しいですよねぇ。新婚当初はホンワカホンワカだった家庭が、いつのまにかストレスの元凶になっちゃってるということは。

そしてまた、ニューハーフになる人っていうのも、どうしても家庭あるいは家族と疎遠になることが多いのでございます。ニューハーフになるのを大賛成する家族ってのも、珍しいですからね。ですから、そういった人は家庭の「ワクワク」というものに実感が少ないからでしょうか、今の自分のすみかのワクワク感を育(はぐく)もうとする気持ちが薄かったりいたします。本来自分の部屋っていうのは「巣」であり「城」であって、外で嫌なことがあってもそこへ帰るとホンワカできる安らぎの場所でなければいけないのですが、自分のすみかに対するワクワク感がないと、つい家の外でストレスを発散しがちになってしまうのでございます。

家路を急ぐときのワクワク感、みなさまはお持ちでしょうか? 自分の家が巣や城となってますでしょうか。顔を見たくてワクワクするような人が身近にいらっしゃるでしょうか。ということで、みなさんも、ちょっとした「ワクワク」を大事にしてくださいませ。そうそう、お供えしたひつまぶし弁当は、お供えの後に、ワタクシが美味しくいただきました。


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