店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
最近の家電製品は、何かと使い捨て感覚のものが多うございます。特にデジタル技術の恩恵を受けているAV機器関連は、最新の機器もわずか数年で時代遅れになってしまったりいたします。そんな風潮の中、わが家では13年も使い続けているAV機器がございます。パイオニアのレーザーディスクプレーヤーでございます。この13年間、まったくの故障知らずで動いてきましたが、さずがに先日調子が悪くなり、修理に出しておりました。モーターとゴムベルトとコンデンサを二個ほど交換して、修理代が一万六千円。まぁ、DVDプレーヤーなら新品が買えちゃう金額ですが、“生産終了”というレーザーディスクの事情を考えると、致し方ないのでございます。
ワタクシの数十枚ほどのレーザーディスク・コレクションの中に、『ノーマジーンとマリリン』という作品がございます。「ノーマジーン」というのはマリリンモンローの本名でございます。無名モデルのノーマジーンが、大スターマリリンモンローへと伸(の)し上がっていく姿を、ノーマジーンという実像とマリリンモンローという虚像とを交えて描いた物語でございます。
大スターになる人には、生まれ持った「華(はな)」のある人が多いものでございます。ノーマジーンも例外ではございませんでした。無名モデルの頃からその先天性の引力を利用し、男を手玉に取り、出世していくのでございます。しかし有名になるにつれ、本来の自分とは違った「マリリンモンロー」という虚像がひとり歩きを始めるのでございます。ノーマジーンという実像とマリリンという虚像との間に挟まれ苦しむ主人公を、この映画では二人の女優を使って表現しております。