店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
海外でビルなどを解体する時って、爆薬でド~ンと一気に粉々する「爆破解体」がよく行われますよね。でも日本では、まずお目にかかれない。建物が密集している日本では、街中でドッカ~ン!はさすがに難しいですし、そもそも、地震国の日本、頑丈に作られたビルは爆破解体に向いていないのでございます。
でも、子供の頃、日本で初めての爆破解体というのをテレビ中継で見た覚えがございます。アメリカの爆破解体専門の業者が日本に来て指導。アメリカの技術者は日本で爆薬を扱う資格を持っておりませんので、アメリカの技術者がどこにどれだけの爆薬を仕掛けるかを指示し、日本の資格を持った作業員が爆薬の設置や起爆をやったそうでございます。
で、大袈裟にテレビ中継をしていたのですが、この爆破解体が大失敗。爆発音はすれど、建物のほぼ全景がそのまま残っている状態でございました。アメリカの技術者が言い訳するには、「日本の建築物が思っている以上に頑丈に作られていて、計算を誤った」とのこと。
このテレビ中継、ワタクシ、はっきり覚えているのですが、なんかどこにも記録が残ってない感じでございます。大失敗なので、闇から闇に葬られたのでしょうかねぇ(笑)。ただ、子供心ながらに、日本の建物とアメリカの建物は、その頑丈さが違うんだぁ」というのを、知ったわけでございます。
この頑丈さの違いを、まざまざと感じたのが、2001年の同時多発テロ。国際貿易センターが崩れ落ちる様を見た時でございます。あの際、話題になったのが、アメリカの高層建築に多い「チューブ構造」という建築方式でございます。建物の外郭だけに多くの柱を配置して、中空の筒が立っているような構造。外郭だけで建物を支えているので、外郭の均衡が失われた時、一気に崩落したということなのでしょう。
日本の建物は、「ラーメン構造」というやつで、縦横に無数の柱や梁が通っておりまして、ジャングルジムの様な構造。日本の地震被害では、だるま落としの様に下層階だけ潰れるという被害はよく見ますが、全体が一気に粉々になるという被害はあまり見かけない。これも、そもそもの構造の違いから来ているのでしょうね。
前置きが長くなりましたが、昨日のお話の話題の、例のマイアミの崩落事件。ボチボチと、マンションの全体像の映像や崩れ落ちる時の監視カメラの映像などが報道され始めております。ほんと、崩れ始めたら、一気に15秒位で粉々になっておりますね。ありゃぁ、逃げる暇など全くない。予兆などは無かったのでしょうかねぇ?