店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
通販の「ニッセン」って有りますでしょ。ニッセンに会員登録してますから、日々、メールマガジンが送られてくるわけでございます。でね、ちょっと変わったメールが送られてきたのでございます。それは、「しろたさん」の個人情報に関する謝罪でございました。
ニッセンが、「しろたさん」の誕生日を祝いまして、あるバーゲンを開催したのですよね。で、それをホームページやメールマガジンなどで告知をした。すると、「誕生日はしろたさんの個人情報では?」というクレームが入ったのでしょう。ニッセンから、そのクレームに対する謝罪のメールが、またまた送られてきたのでございます。
ここでね、「しろたさん、誰?」と言う方が大勢いらっしゃるはず。ワタクシも、その一人。ニッセンからの謝罪メールを読むに、しろたさんというのニッセンの公式キャラクターの名前。謝罪メールには、「公式キャラクターである事が明示されていなかったこと」を詫びておりました。
もうね、アホかと、バカかと。クレームを入れる人も入れる人なら、それに答える会社も会社。こんなやり取りが本真面目に取り交わされるのは、多分日本だけの出来事でしょう。日本の企業は、ここまでクレームに対してビクついているのかと驚いたわけでございます。
まず、クレームを入れる側。これは、ワタクシがよく言う「優越感コンプレックス」ですよね。他者の欠点を見つけて優越感を持ち続けていないと死んでしまう人達でございます。粗(あら)を探して指摘することが目的となっていて、建設的な発言にはなかなか至らない。そして時として、この例の様な早とちりもやらかしてしまう。
一方、企業側、こちらは、名付けるなら「不買運動恐怖症」といったところでしょうか。最近は、ほんの些細な対応ミスがネット炎上に繋がる。そして不買運動が持ち上がると、その声は光の速さで全国的に拡がってしまう。ネットの怖さ、速さでございます。この世の中の衝動的かつ急速な動きが、時として企業は大ダメージを被ることもある。そりゃぁ、恐怖症にもなりましょう。
この恐怖症は、テレビ業界にも言える。テレビ番組の場合は、テレビ局ではなくスポンサーにクレームが入るのでございます。その方が効果的だと、クレーマーの方々が学習してしまったからでございます。スポンサーはイメージダウンを恐れて、テレビ局に圧力をかける。スポンサーのなり手の少ない昨今、テレビ局はスポンサー離れに怯え、可もなく不可もない番組が増えていくことになる。
タレントの所ジョージさんが、ご自身の番組の中で嘆いておられましたね。古いバイクや車を多く所有している所ジョージさん、番組内でその様な車両を使いますと、やれシートベルトが、やれミラーがと、さんざんクレームが入るそうでございます。古い車両なので法律的にはOKなのですが、「やりにくい」と怒っておられました。
一部の「クレームが趣味になっている人達」のために、社会全体が萎縮してしまうのは、ほんと、全く不毛でございます。まず、クレームを入れる人は「ほんの一部」であって、その他のほとんどの人はスルーしているということを、社会全体が共通の認識として持つべきですよね。
もうそろそろテレビ局などは、クレームを入れる人に対して「勘違いするアンタが悪い」とハッキリ言ってもいいと思いますよ。まぁ、実際にはもう少し丁寧な言い方になるのでしょうけどね。ほんの一部であるクレームを基準に行動するのではなく、(目には見えないけど)スルーしているその他大勢の人を基準に動くべきでございます。