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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-03-03 【結果オーライでえぇやん】

高橋克明さんという方が、ニューヨークに在住しております。アメリカで日本語新聞を発行している会社でCEOをされております。ワタクシ、その高橋さんのブログやメールマガジンを、定期的に読んでおります。ニューヨークの日常の風景、アメリカ人のありのままの感性などが分かって、面白いのでございます。

その高橋克明さんがメールマガジンの中で、「コンディション(条件)とリザルト(結果)」というお話をされておりました。アメリカのビジネスは、とにもかくにも「リザルト(結果)」重視だそうでございます。どんな手段や過程を踏んだとしても、結果が出なければダメ。結果オーライなら大成功ということ。

そこで高橋さん、こんな事例を紹介しておりました。ある日本の大手飲食店がニューヨークに進出する際に、コンサルタントをお願いされたそうでございます。高橋さん、飛び切りの掘り出し物の物件を見つけまして、今すぐにでも手付けを打って押さえた方が良いと申し出たところ、その飲食店の日本人担当者は、面している道路の通行量やエリアの趣向をまず調べて欲しいと譲らなかったそうでございます。

日本式の事の進め方は、まず「調査」をする。それを「会議」にかける。検討を重ね、稟議を重ね、その後にゴーサインが出る。そのゴーサインが出た頃には、その物件は既に無くなっているかもしれないけど、それがクライアントのやり方なので僕は何も言えない、従うしかない、と高橋さんはこぼしております。

話がちょっと飛びますよ。小学校の算数のお話。筆算という計算方法がございますよね。数字を縦に並べて、横線を1本引いて、その下に答えを書くという方法。あの筆算で、答えは合っているのに横棒を定規で引いていなかったために×にされたという話がございます。あるいは、まだ習っていない方法で解いたために×となった、そんな話もございます。

どうも、日本の学校教育は、「過程」を重視しすぎる。「結果」が正しくてもその過程が間違っていたら結果もろとも全部否定されてしまう。ワタクシが常々言っております「模範解答」を頑なに求める教育方法でございますよね。この教育方法が大人になっても抜けきらず、それが今の日本のビジネスの形を形成している感じがいたします。

この結果と過程のお話を考えるに、ふと思い至ったのが、スポーツと武道の関係。スポーツというのは結果が全て。どれほど努力したかなんて関係ない。しかし武道は、それに臨む「精神」を尊ぶ。心技体なんて申しまして、決して結果オーライを許さない。ハハァン、日本の教育もビジネスもここに根ざしてるなぁと、思ったわけでございます。

武道の精神というのは、ワタクシ達の祖先が確立した、世界にも希有で高尚な精神世界でございます。まぁ、しかし、それが行きすぎると、日本のビジネスが世界で立ち遅れる原因にもなりかねない。ここらで、「結果オーライも許す教育やビジネス」ってのを日本に浸透させていくべきじゃないかなぁと思うのですよね。どんなものでしょうか?

そうそう、日本の映画界というのは、その映画で何十年も飯を食ってるっつう職人さんの世界。一方ハリウッドというのは1~2年契約が主で、結果が出せなければさっさと「You Are Fired!(クビ)」になってしまう世界。そんなところにも反映されているのかなぁ、結果と過程の因縁が...では、では。


(参考)

NY新聞社社長の摩天楼★日記

https://ameblo.jp/matenrounikki/


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