店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
朝ドラ『スカーレット』は、物語の佳境に入らんとしておりますよ。主人公の女陶芸家、安定した電気釜ではなく、薪を使った穴窯という手法に挑戦し始めております。費用も掛かる上、失敗も多い。その穴窯に、狂気で挑む主人公が描かれ始めております。
ただねぇ、元々、この女主人公は手堅い生き方をする人で、ギャンブルに走る人ではなかった。そんな人が「狂気」に走る理由を、脚本上で与えて欲しかったなぁと思う次第でございます。ワタクシが演技の勉強中にいつも戒められていた、「なし崩しの演技・なし崩しのストーリー」に陥っているのでございます。
ふだん手堅い人だからこそ、何かのきっかけで「タガが外れる」ということもある。その落差が大きいほど、説得力も強くなるのでございます。今回の流れでも、穴窯は、全部失敗続きの演出をしております。これね、一番最初の焼きで、ほんの微かな成功の片鱗を見せておけば、主人公のタガが外れるきっかけになったのですけどねぇ。
最近の朝ドラは、主人公の幼少期の話を必ず盛り込んでまいります。事務所のゴリ押しキャスティングの結果だったり、子役のカメラテスト的な意味合いも有るのでしょう。でもそれで話数が圧縮され、中盤から終盤にかけて描き不十分の説得力のないストーリーになってしまいやすいのも事実。
今まで月~土の週6話で放送されていた朝ドラは、次回作より週5話の構成となるのでございます。156話で描いていたお話を、130話でまとめることになる。もう、幼少期を描いている余裕なんて無いと思いますよ。子役事務所への忖度など振り切って、さっさと青年期から話を進めればよろしいと思うのですけどねぇ。