店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
こういったお店のお客様の流れも、ネット時代に入ってからちょっと変わった感じがいたします。情報が「風俗雑誌」しか無かった頃は、新人が入ったと言っても情報が非常に限られております。ですから、「とりあえず入って確認する」ということになるのですよね。そういったお客様が入店直後に殺到したものでございます。
一方、時は移り変わり、今やネットに情報が溢れかえっている時代でございます。新人が入りますと、まず多くのお客様が「情報収集」に入るのですよね。この期間が、まぁまぁ長い。1ヶ月~3ヶ月くらい様子を見る方が多いでしょうか。そして、ある程度の確信が持ててから、おもむろに予約を入れられるということに。
そんなことも有りまして、最近は、新人さんに忍耐力が求められる時代となっております。数ヶ月経ち、「さぁこれから人気が出るかな」と思われるタイミングで、本人の心が折れてしまっている場合もございます。そんな時は、やるせないですよねぇ。
これはこの業界の大昔から言えることなのですが、女の子の風俗ですと、「素人」は大変貴重でございます。お店も「素人」を大きく宣伝いたしますし、「素人狙い」でコンパニオンを選ばれるお客様も大勢いらっしゃいます。
ところがですよ、ことニューハーフ業界では、「素人」というキャッチを使うのは非常に危険。なぜなら、その素人という語が、お化粧や身だしなみの未熟さを連想させてしまうからでございます。そう、「素人=ただの男」という印象がついて回る。ニューハーフ業界では、「素人」をあまりウリ文句に出来ない理由でございます。
さらにもうひとつ、フロントをやっていて気を遣う要素がございます。それは、コンパニオンの「女性化」を望むお客様と、逆に「女性化してない子」を望むお客様、その両極端のお客様が存在するということでございます。
女性化が進んでいる子を望むお客様は、コンパニオンの「女っぽさ」を求めております。その様なお客様は、コンパニオンの立ち居振る舞いや、オッパイの有無、声の高さなどにも非常に拘りを持っていらっしゃる方が多い。
逆に、「女性化してない子」を望むお客様は、アソコの大きさや勃起力・射精の勢い、そういったものを主に求められます。ですから、タマタマが有るか、ホルモン療法をやっていないか、そんなところを非常に重視いたします。
女の子の風俗店ですと、こういうのは細分化して、それぞれ「専門店」として成立しているのですよね。でも、ニューハーフ業界というのはそこまで市場が大きくない。結果、ひとつのお店で、両極端の好みのお客様両方に対応せざるを得なくなる。そういった特殊性がある業界でございます。
両極端の好みのお客様がいらっしゃるということは、店内にも、両極端のコンパニオンが在籍しているということですよね。今でこそ穏やかにみんな仲良くなりましたけど、ちょっと昔には、店内で、「女性化派」と「非女性化派」との対立なんてのが有った時代もございました。この対立、多分、多くのお店が経験している問題ではないでしょうか?