店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
今日の午前中は、百貨店へお中元の手配に行って来たのでございます。毎月、24日以降の最後の一週間といのは、ワタクシの雑用が膨大に膨れあがるわけで、この土日のどちらかで手配を済ませておかないと大変な事になる! そう察しての本日の百貨店詣ででございます。
ところがですねぇ、ワタクシの腰が、最高調に不調。歩く姿が自然に腰を曲げた前屈みになる。握り拳を腰の後ろに当てると、これが不思議、少し楽になる。これで杖さえもっていれば、伝統的なお婆さんの歩く姿でございます。
デパートってのは、ありがたいですねぇ。こんな不思議なワタクシの装いにも、完璧な笑顔で迎えてくれる。昨日、メイドのプロ意識のお話をしましたが、デパートガール(死語?)ってのも、ほんと、プロフェッショナル。都会の生活で孤独感を感じている人がいましたら、お休みの日に一日中デパートを歩き回るとよろしい。絶え間ない笑顔に囲まれ、そんな孤独感も吹き飛ぶってもんでさぁ。
さて、お話はガラリと変わって、夜。営業終了後に、どうしてもスギ薬局で買わなければいけない物がございまして、またまた、伝統的なお婆さんの立ち振る舞いで、夜道を出かけたのでございます。そのスギ薬局の、レジ横に並んでいて、ワタクシ、9.63秒ほど凝視してしまったのが、これ。
最初、何だか分からなかった。じっくり見ていると、「キャンデー」の文字が。でも、この商品を素直に受け入れられないワタクシ。とりあえず、購入。あぁ、また、レジ横商品の陰謀にはまってしまうのか? そう思いつつ、レジのおねぇさんに差し出したのでございます。
この商品への軽い拒絶は何だったのか? 後からじっくり考えますに、これが「NHKのキャラクター」だったからという結論に至ったのでございます。いや、NHKのキャラクター商品というのは今までにもございましたが、それはどれも優等生的商品ばかり。しかし、このチコちゃんキャンデーは「あざとい」。このあざとさに、ワタクシの心が拒絶しつつも踊ったのでございます。
「もしかして、パチもの?」とも思わせるあざとい商品でございます。ワタクシ、袋の隅々までよ~く目をこらし、NHKのコピーライトがないか確認したのでございます。発見! 袋の、本当に隅っこの方に、ちっちゃく、NHKの承認済みのマークが。
とりあえず、パチものではないようでございます。しかし、このはっちゃけた袋のデザインを見るに、どうも開封するのがもったいない。ワタクシ、19.3秒ほど迷ったあげく、開封! 中から出てきたのは、何の変哲も無いキャンデー。
チコちゃんの顔の形をしているのかなという淡い期待は、微塵に吹き飛んだのでございます。ただ、個包装の袋にひと趣向ございます。番組内で登場した問題とその解答が、小袋の表と裏に印刷されております。ふむ、ふむ、キャンデーをひとつ舐めるごとに、博識になっていくとかいかないとか。
オマケの、チコちゃんシール。小さなたわいもないシールでございますが、いやぁ、実に「抜け目がない」商魂なのでございます。この小さなシールを、子供がどれだけ喜ぶか! そう、子供の欲しがる物を親は買うことになる。「親の財布を射んと欲すれば、先ず子供の遊び心を射よ」でございますね。
ワタクシが、どうしてこの商品に軽い拒絶感を持ったか? そして、どうしてここまで熱弁してこの商品を紹介しているか? それはですねぇ、この商品が、いままでのNHKの枠を飛び抜けている商品だからでございます。NHKの「新しい風」を感じたのでございます!
NHKのキャラクター商品って言えば、キーホルダーとか縫いぐるみとかマグカップとか、ほんと、優等生的な当たり障りのない商品ばかり。しかも、それらが一般の商店に並ぶことは、まずない。本当に興味を持った人が、わざわざNHKかNHKのサイトに行かなければ購入する術がない、そんなニッチな商品だったのでございます。
それが、まぁ、何と言うことでしょう! こんなあざとい商品を出すとは! ワタクシが最初、9.63秒ほど固まってしまったのは、今までのNHKでは絶対に有り得なかった「あざとさ」が、そこに有ったからでございます。企画をしたのはNHKの外部だと思いますが、それを承認したNHKのアッパレでございます。