店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
車ってのは、車種によって特性がございますよね。パワー重視とかトルク重視とか、クラッチが難しかったり、ハンドルの遊びがどうとか、様々でございます。では、その様々な車を上手に乗りこなすには何が必要か? それは、その車種の「特性を知る」ことでございます。逆に、特性を分からずに運転すると、宝の持ち腐れになったりもいたします。
スピードは出るけどトルクがないなんてぇ車でしたら、遠回りしてでも平坦な道を選んだ方が正解。ハンドルの効きが悪いのなら、いつもチョイト早めにハンドルを切る必要が有るかもしれません。運転が難しいクセの有る車だったとしても、その特性が分かっていれば恐るるに足らずなのでございます。
さぁて、お話を人間に戻しましょう。「特性」に当たるものは、人の「性格」「気質」といったものでございます。入ってくる新人さんの中には、「自分の性格がこのお仕事には向いていないんじゃないか」と思う人もいらっしゃいます。そんなとき、この車の例え話をするわけでございます。
「恐い」という感情は、それは「見えてないから恐い」のでございます。では、何が見えてないのか? それが「自分の特性」つまり自分の性格とか気質でございますね。まずは「自分を理解する」こと。そうすれば、その自分をどう操縦すれば良いかが見えてくるのでございます。
ここで重要なのは、「自分の特性を変える必要はない」ということ。そう、ありのままの自分でよろしいのでございます。これをね、「自分が変わらなきゃ」とか「変えなきゃ」とか思い始めると、いろいろ重たくなってくる。変わる必要はない、ただ、自分を理解するだけでございます。
まぁ、こんな様なお話をして、新人さんのプレッシャーを少しでも減らすようにしております。こういった「ありのままでいいよ」という指導をするのも、この業界が「女装子・男の娘」といった人達の台頭で多様化が進んだからでございます。
かつて、ニューハーフ業界が封建的で体育会系の雰囲気だった頃は、「ニューハーフとはこんなもの」「接客とはこんなもの」といったコモンセンスがガッチリ存在しておりました。この業界に入って来た人は、そのコモンセンスに合致するように自分を変えて行かざるを得なかったのでございます。