«前の日記(2018-08-17) 最新 次の日記(2018-08-19)» 編集

薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

2008|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|10|12|
2015|01|03|12|
2016|01|02|03|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|

2018-08-18 【当事者でなければ気がつかないことがある】

名古屋城の復元では、エレベータを設置するかどうかでまだ議論が続いているようでございます。また、とある浴場施設では、車いすの方が乗ったまま浴室まで入っていき、施設と揉めたなんてのがニュースになっておりました。車いすの方をどんな形で受け入れるかは、施設それぞれの事情が絡んできて、ひと言では片付けられないのでございます。

さて、当店は先日、車いすのお客様にご来店いただきました。当店ご新規のお客様で、事前に問合せがあり、注意事項をいくつか確認した後、予約を入れていただいたのでございます。1年に1回程度の頻度でしょうか、当店には車いすのお客様が来店されております。

取りあえず車いすのお客様を受け入れてはいるのですが、じゃぁ当店のバリアフリーはどうだと考えると、とてもお世辞にも対応しているとは言いがたいのでございます。もともとそういう事を想定して作られていない間取りですから、後付けでバリアフリーってのはいろいろ難しいのでございます。

ということで、車いすの方を始め体に障害のある方には、極力VIPルームを利用してもらっております。VIPルームですとコンパニオンがバスルームに一緒に入れますから、いろいろ助けてあげられるのでございます。また、こういった場合のVIP料金は、いただいておりません。

お店で用意しておりますのが、車いす用のスロープ、そしてトイレの手すりでございます。と言うか、対応も何も、このスロープと手すりがあるだけですので、とても「対応」とは言いがたい状態。しかも、トイレの手すりがこれまた、くせ物なのでございます。

VIPルームのトイレがちょっと変わった構造になってまして、ガッチリとした手すりをつけると奥に入りづらくなってしまう。それで、置くだけの簡易的な手すりを使っているのですが、これでは実に心もとない。お客様が体重を預けて大丈夫なものかと、ずっと心配しておりました。

今回、その心配が全く的外れだったことが発覚いたしました。お客様からご指摘をいただいて始めて気がついたのですが、実は、トイレ・バスルームに入るドアの間口が、ギリギリ車いすより狭かったのでございます。せっかく便座に手すりが有っても、その間近まで近づくことが出来なければ無意味。迂闊だったのでございます。

ということで、車いすのお客様を受け入れてはおりますが、バリアフリーかと申しますと、まだまだとてもそんな状態ではないのが恥ずかしいところ。またお部屋の中ではお客様とコンパニオンの二人っきり。コンパニオンがお手伝いいたしますけど、ベッドに上がったり下りたり、這って移動したり等、ある程度お客様が自分で動けることが前提となってしまいます。

まぁ、しかし、トイレの手すりが無用の長物だったことに気づけたのは、ひとつの収穫でございます。先日、日本語と英語のバリアフリーのお話をいたしましたが、当店のバリアフリーへの道のりは、まだまだ先が長いようでございますね。では、では。


«前の日記(2018-08-17) 最新 次の日記(2018-08-19)» 編集