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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-07-13 【並べ方で、売上はかなり変わる】

若い頃に書店で働いておりましたので、コンビニの雑誌売り場が、どうしても気になってしまうのでございます。そこでね、ついつい、お客なのに、雑誌の棚を整理し始めたりしてしまう。コンビニの店員からすると、ウザい客だと思われてるかもしれませんね(笑)。

かつて本を販売していた人間からすると、とにかく一番残念なのは、付録と本誌がバラバラに置かれていること。これは、悲しい。実に悲しい。知らずに本誌を購入していった人が、自宅で付録が無いことに気がつき、どれほど残念な気持ちになるだろうかと想像すると、ほんと、悲しいのでございます。

雑誌の付録というもの、あれって、最初から挟み込んであるわけではないのでございます。送られてくる梱包の中に、混ぜてあるだけ。しかも、「○○の付録です」とかいう注意書きも、ほとんど添えられてない。つまり、開封した店員が自分で判断して本誌と付録を組み合わせていくのでございます。

だいたい付録ってのは、付録っぽい装丁をしてるから、見れば何となく分かる。それで「○○、△月号付録」と必ずどこかに小さく書いてある。決定的なのは、「付録には価格が付いていない」ということでございますね。

書店では必ず納品書とつき合わせて検品をしながら開封をするので、付録だけ別に店頭に並べてしまうということはまず起こらない。そういった余裕の無いコンビニの店員さんは、検品もせず、開封してそのまま勢いで並べていってしまうのでしょうねぇ。

ここに、コンビニの事情に加えて、外国人の店員さんが多いというのもかなり影響しているはずでございます。日本の雑誌の「付録の雰囲気」というものに馴染みがない。そして、漢字を読めない場合が多く、「○○付録」と書いてあってもスルーされてしまう可能性が高いのでございます。

書店で働いていた時も、この付録の付け忘れってのは怖かったのでございます。そしてもっと面倒なのが、棚に並べている間に、本誌と付録がバラバラになってしまうことでございますね。挟み込んだだけだと、たいていバラバラになる。持ち上げた時に付録だけストンと棚の中に落ちるからでございます。

それで、輪ゴムをかけたり、ひもで縛ったりするのですが、厳重にやればやるほど、本誌の中を見られなくなる。痛し痒しでございます。もうね、これはね、多少コストがかかってもですね、付録を綴じ込みにするとか、本誌に張り付けてしまうとか、出版社の装丁の段階で対処していただくしか無い気がいたします。

もうひとつ、泣きたくなるくらいに残念なのは、前号と最新号が棚の中に並んでいる状態。これもねぇ、もし、間違えて、古いのを買っていってしまったら、その人は自宅でどれほど悲しむだろう、そう思うと、コンビニの店内で、立ちすくんだまま、悶絶しそうになるのでございます。

本や雑誌というのは委託販売ですので、売れ残りを返品することが出来るのでございます。ただ、「発売日から○○日以内」といった返品期限が必ずございます。書店やコンビニでは、問屋から送られてくる「返品リスト」を見て、次号の発売日の前日あたりに、返品すべき本や雑誌を棚から抜き出すのでございます。

これがねぇ、日本人の店員なら、リストと棚、一目瞭然で抜き出せるのですが、字を読めない外国人の店員さんだと、「字の形」を見て探している可能性が高い。これは、きっと、疲れますよぉ~。間違い探しのパズルをしているようなものですからね。そうやって、前号を取りこぼしたまま、新しいのと古いのが棚の中で並んじゃうのでしょうねぇ。

本や雑誌っていうのは、流通への負担が異常に大きいのでございます。そんな話をもうちょっとしたかったのでございますが、長くなっちゃいましたので、それはまた別の日にでもいたしましょう。コンビニ雑誌売り場での、名古屋薫の苦闘は、まだまだ続くのでございます。では、では。


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