店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
安室奈美恵さんが、引退。この発表でショックを受けている人も多いのではないでしょうか。ワタクシはと申しますと、もうちょっと世代が前ですので、あまりショックでもございません。ただ、もったいないなぁとは思うのでございます。
結婚や出産をを経て、歌い方が変わる歌手の方は多いものです。松田聖子さん、岩崎宏美さん、宇多田ヒカルさんなどもそうですよね。アイドルというのは、恋愛をする前から失恋や別れの曲を歌わされるものでございます。その虚像であった恋や愛や母性愛が、結婚・出産を経て「実像」に変わるわけでございます。当然、歌に乗せる想いも深くなったりするものでございます。
安室奈美恵さんも、結婚・出産・離婚を経て、これから歌のスタイルが変わっていきそうな時期ですが、そのタイミングで引退ってのは、もったいない気がいたします。「変わることの怖さ」が有ったのでしょうか。自分のスタイルが固まっている人ほど、変わるのが恐いものでございます。
歌い方が変わる要因として、声域の問題もございます。年を取ると、どうしても高い音域が出にくくなるものでございます。トレーニングで維持できる人もいますが、多くの場合、最高音のいくつかが出なくなり、自分の歌でありながらキーをいくつか下げることになったりするのでございます。
実際、ワタクシは、松田聖子さんも岩崎宏美さんも宇多田ヒカルさんも、全盛期よりも最近の歌い方の方が好きでございます。これは、「女性」の強みかもしれませんねぇ。女性というのは、女性ホルモンの分泌量で、体や心持ちが大きく変わるのでございます。
その女性ホルモンの分泌量を大きく変化させるもの、それが出産でございます。天と地がひっくり返っても男には真似の出来ない生命の神秘でございます。また、自分の子供に対して「自分の体の分身」という実感が持てるのも、女性の特権。種を仕込むだけの男性は、女性ほどにはその「分身という感覚」は得られないのでございます。
それと比較しますと、出産という人生の大イベントを抱えている女性は、その出産を転機として大きく変わるように見受けられます。「女は弱し、されど母は強し」なんて言葉もございますが、世の中のお母さん、ほんと強いですよ。
自転車に子供を乗せて送り迎えしているお母さん方を見ると、「たくましいなぁ」と思いますもの。ワタクシが若い頃、卸売市場で働いていた時、早朝から働いている女性の多くが、仕事を「早朝・昼・夜」と3つ掛け持ちで働いているというのを聞いて、ビックリした覚えがございます。
そう言えば、『毎日かあさん』でお馴染みの漫画家、「西原理恵子」さんですが、その『毎日かあさん』、数ヶ月前に完結しております。ご本人が、卒業ならぬ「卒母(そつぼ)」宣言をしたのでございます。子供も思春期を迎え、子供を世の中に押し出すとともに、自分も母親の立場から卒業するということだそうでございます。
「子供の親離れ」「親の子離れ」なんて申します。そう言えば、安室奈美恵さんの子供さん、もうそろそろ成人式の年齢ではないでしょうか。子供が親離れをするのに合わせて、ご自身も新しい人生を歩み出すための歌手「卒業」なのでしょうか。引退って言葉は淋しいですが、「卒業」って言うと、なんだか「おめでとう」と言いたくなりますよね。そう、おめでとうでいいのだと思います。