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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-06-08 【夜歩く】

お店が終わって後片付けをした後、深夜0時30分ごろでしょうか、慌ててスギ薬局へ出かけました。頭痛薬とか、かかとクリームとか、化粧水とか、あとカチューシャがパキッと折れてしまいまして、それも買わなくちゃ、そうそうメラミンスポンジもなかったけ、などと考えながら、いそいそと東新町の方へ出向いたのでございます。

長身の紳士と、これまたモデル体型の真っ赤な服のホステスさん、女性が男性の肩に頭を預けながら、フワフワと寄り添って歩く姿。歩道に座り込んで宴会をしている若い人たち。なぜか深夜に、乳母車を押して歩くおばあさん(ちょっと不気味でございました)。コンビニ前のベンチで酔いつぶれている、肉体労働風の男性。松屋から牛丼のテイクアウトを持って出てくる、入社したてって感じのスーツ姿の男性。身長よりも高く空き缶を積んで、自転車を押し歩く人。たった7、8分ほどの道程で、様々な人とすれ違うのでございます。深夜の新栄町ー東新町界隈は、賑やかなのでございます。

スギ薬局の中も、なぜかちょっとした混み具合。中国語が飛び交っておりますので、中国からの団体客かもしれません。その中の1人の女性、偶然、ワタクシとぶつかってしまいました。すると「ソーリー、ソーリー」という謝りの言葉。中国語が飛び交う店内で急に出てきた英語が、ちょっとおかしくも思えた瞬間でございました。レジの手前で一列に並ぶという日本式の並び方に不慣れな団体客の方々、各レジごとに行列が出来、混沌としたレジ付近の風景。でも、言葉は通じなくても、お互いに「お先にどうぞ」という仕草を交わしながらのレジの順番待ち、深夜の薬局は、立て込んでいるとはいえマッタリしているのでございます。

帰りがけに「なか卯」で夜食でも食べていこうかなと覗いてみると、なんと超満員。ビッシリと席が埋まっている。もうもうと立ちこめる、人いきれと喧噪。ドラえもんの「どこでもドア」を開けたときの、のび太君の心境でございました。夜食は諦め、のんびりと帰路につくと、往路での路上宴会がまだ続いている。口角泡を飛ばして、激論の真っ最中。たった往復30分ほどの道程ではございますが、いろんな人と、いろんなすれ違いがございました。そして、その人たちそれぞれが、それぞれの生活、それぞれの人生を生きているのでございますよね。

ワタクシ、音楽の勉強をしているとき、高校が終わるとその足で先生の自宅まで電車で行き、レッスンを受け、終電間近の電車で帰宅するという日々がございました。帰途の車内から外のまっ暗な景色を眺めるのが大好き。まっ暗な中に、様々な「灯(あか)り」が流れていくのでございます。その灯りのひとつひとつに、それぞれの家庭があって、それぞれの人生があるのだなと、いろいろ想像するのが大好きでございました。だから、夜に乗る電車、ワタクシは大好き。そんなワタクシですから、夜歩きも大好きだったりいたします。では、では。


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