薫さんのひとりごと

また、ひどい事件が起きましたね。大阪の心斎橋。包丁を持って無差別殺人ですか。犠牲者の方の無念さを思うと、やりきれないのでございます。

ワタクシ、東京に住んでいる頃、歌舞伎町で、包丁を振り上げ大声で叫びながら走ってくる人とすれ違ったことがございます。その狂人、「おい、こら、待て〜」と叫んでおりましたので、多分、誰か他の人を追いかけていたのでございましょう。ワタクシのすぐ右横を、すごい勢いと形相で駆け抜けて行きました。

その時の経験から申しますに、人混みの中、包丁を持った人が前方から向かって来ましたら、よほどの武道の達人でもない限り、よけたりなんか出来ないような気がいたします。向かって来られてまず思うのが、「え？　何？」って感じ。もしそれが自分に向かってきたら、「え？　私？　私なの？」って感じでしょうか。で、グサッとなって、「なんじゃこりゃ〜」状態。なんだか、それくらいの間(ま)しかございませんでした。

さて、今回の心斎橋の事件も、犯人は死刑になりたくて無差別殺人をしたとか。死刑存続を主張する派の理由のひとつに「凶悪犯罪を抑制する」というものがございます。しかしですね、その死刑になりたいために凶悪犯罪をする人が出るのでは、今度は、「凶悪犯罪を抑制するために、死刑を廃止する」なんて逆説も必要になってくるのでございます。混沌としておりますねぇ。