店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
原子力発電所がすごいことになっております。決して不安を煽るわけではございませんが、最初はかなり大変だったみたいですね。電源が落ち、中央制御室が使えなくなった時点で、「計器が読めない」「遠隔操作ができない」という日航123便(御巣鷹山のあの旅客機です)に近い状態だったようでございます。「気がついたら水が無くなっていた」とか「放射能が強くてバルブ操作が出来ない」なんて発表から、そんな事がうかがえるのでございます。そのような状態で、現場の方々は非常に良くやってくれていると思います。ご苦労さまでございます。
この「制御室が落ちている」という情報、初期段階でマスコミに報道されてはいないような気がします。というか、今現在でも、明示的な報道は無いはずです。この不安を煽りかねない事実は、報道するのが怖かったでしょうねぇ。初期段階での関係者の奥歯に物が挟まったような物言いも、これが原因だったのでしょうか。しかし、もう少し勇気を持ってこの事実を公表していたら、事態は大きく変わっていたかも知れないのでございます。
今回の原発事故は、原子炉を停止した後の「余熱」との戦いだったようでございます。誰もが原子炉の炉心に注目する中で、伏兵が潜んでおりました。使用済みの燃料がそのわずかな余熱を蓄積していって、発火あるいは爆発という事態に陥ったようでございます。本来、使用済みの燃料なんてのは制御室のコンピュータが勝手に管理して、異常があればアラームで知らせてくれていたものでございましょう。今回の事故に対処した専門関係者は、炉心に注目するあまり、普段あまり注視していなかったものに対する気配りが、盲点になってしまったと思われるのでございます。“現場を知りすぎていたゆえの盲点”と言えるかも知れません。
ここで、もし制御室が落ちているという事実が最初に報道されていたら、もっと一般の人の知恵を借りられたと思うのですが、どうも身内だけでなんとか解決しようとして、決断を甘くし、必要な手配が遅れ、廃炉にする判断を躊躇させたのではないでしょうか。このような緊急事態には、さっさと利害関係のない外部の人間を呼び、より客観的な判断を求めた方がいいという教訓でしょうか。とりあえず、電源回復にめどが付いたようなので、峠は越えたような気がいたしますが、予断は出来ませんよね。