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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2010-02-07 芸人、芸術、相撲界と同じ悩みが、風俗の世界でもあります

先日、朝青龍に関するお話をいたしましたが、ちょっとそれに関係するお話を。

お店のコンパニオンには、日々、いろいろな形で指導・アドバイスなどしておりますが、時として、そういった指導を思いとどまるようなコンパニオンがいたりいたします。それは、非常に強い「引力」を持ったコンパニオンでございます。

この特殊な引力を持った人というのは、もう、何をやっても売れまくるのでございます。どんなに出来の悪い写真を使っても選ばれる。これは、引力というか念力のようなものかもしれません。そういった不思議な魅力を生まれつき持った人が、ごくまれにいたりするのでございます。

伸び悩んでいるコンパニオンには、何とかアドバイスをして成長してもらおうとするのですが、前述のような強い引力を持ったコンパニオンの場合、あえて助言をせず、ある程度自由にやらせたりいたします。それは、余分な事をしてそれがマイナスに働くのではないかという恐れを抱いてしまうからでございます。

結局、たとえそのコンパニオンがワタクシの考えに反するようなやり方をしていたとしても、それは本人の引力を信じ、そのまま様子を見るということもいたします。これは、ワタクシ自身のポリシーよりも、そのコンパニオンが出している「結果」を優先するということでございますね。逆に、もしそのコンパニオンに対してワタクシが自分のポリシーなどを押しつけ過ぎますと、それは、ワタクシが従業員を「弟子」として扱っているということになるのでございます。

従業員を「弟子」として扱うか「職人」として扱うかは、人を使う上でいろいろ苦労するところでございます。お店全体をすべて「自分の色」で染めたいと思えば、従業員全員を「弟子」にすることが必要になってまいります。お店が小さなうちは、それでうまくいく場合が多いのですが、ある程度の規模になってまいりますと、従業員を「職人」として尊重し、たとえお店のポリシーにそぐわないことがあっても、本人が結果を出していればそれを尊重し、上手に落としどころを探していくということになります。お店が大きくなってくると、お店自身が一人歩きを始めるわけでございますね。

さて、お相撲さんの世界に当てはめますと、相撲界というのは、「結果」にかかわらず、必ず「親方」と「弟子」の関係が成立しているわけでございます。ところが、「興業」としての成功を優先してしまったときに、この師弟関係が崩壊してしまったのではないでしょうかねぇ。朝青龍の場合は、動くお金もハンパなかったでしょうから、判断が難しかったでしょうねぇ。まぁ、なまじっか「引力の強すぎる人の扱いの難しさ」をワタクシが知っているために、どうもこの朝青龍の問題には口を挟んでしまうのですけどね。

世間では、過ぎてしまったことをいろいろ取りざたしておりますが、ここはひとつ、朝青龍がこの先、どんな形で再登場してくるのかを考えると、ワクワクいたしませんか? 神様は、朝青龍にもっとドラマチックなことをさせるために、相撲界で予行練習をさせただけかもしれないのですからね。そうそう、今苦しんでいる人とか、あるいは挫折した人とか、そういった人は、さらに上のステップへ進むための予行練習を神様がさせているのだと考えてみましょうよ。ということで、朝青龍がらみのお話、ちょっとくどかったかな...


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