店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
中国は老子の言葉に「大道廃れて仁義あり(だいどうすたれてじんぎあり)」という言葉がございます。世の中の基本的なルールが守られないようになると、本来説く必要のない道徳心で人を諭さなければならないという意味でございます。今風な言い方をいたしますと、「モラルハザード」なんていうのでございましょうか。
「それは人としてやっちゃいけないよ」という基本的なルールには、細かい法律が作っていなかったり、チェックが甘かったりするものでございます。そういった法律の隙間を突いて、要領よく立ち振る舞う人たちがいたりいたします。国会で「天下り」が問題になっておりますが、その天下りも、細かく規定する法律がないために、野ざらし状態になってきた問題のひとつでございます。
そもそも法律を作っているのは「国会」でございまして、その国会を陰で牛耳っているのは官僚でございます。官僚の方々が、自らが損をするような法律に対して前向きに取り組むなんてことは、あり得ないのでございます。軍隊に憲兵があるように、官僚や国会議員を取り締まるのなら、ワンランク上層の組織でなければ、難しいと思うのでございます。
一方、ワタクシ、天下りが全く悪いとも思わないのでございます。もらっている給料が常識外れに高額というのは問題でございますが、人生というもの、何かしらの「ごほうび」がなければその仕事に尽力を注ぐという気持ちが失せてしまうのでございます。今風な言い方をすると「インセンティブ」とでもいうのでございましょうか。「年をとってからいい思いが出来る」という目標があってこそ、官僚という雑多で負担の大きい仕事にも我慢が出来ようというものでございます。